目が覚めた空間は知らない場所。
目覚めはあまり良くない。
周りを見回しても、何もない。
ただただ、廊下が続いているだけ。
ああ、これが噂の誘拐とかいう奴か?
自分を誘拐して何になるんだか。
急に後ろから話しかけられた...!?!?
なんともごもっともな意見だ。
言った本人の自分も同意するぐらいには。
振り向いて見てみると、
髪が桃色でカチューシャをしている子。
とても可愛い容姿と可憐なスタイル。
ニコッと笑った笑顔は自分でも心を撃ち抜かれそうになる。
こてん、と首をかしげて聞いてくる姿は、本当に可愛らしくて。
自分とは大違いだな、なんて比較してしまう。
自分みたいな陰キャが隣に居ていいのか...?
この子は明らかに陽キャ。
クラスのマドンナとか。
そういうポジションにいるタイプの人間だ。
自分みたいな目立てない興味も持たれない何かが出来る訳でもないけど出来ないことが無い訳じゃない中途半端な人がこんな太陽みたいなかわいい子の隣に居ていいはずがない。
彼女は前向き過ぎる。
どうしても自分と比べてしまって。
どうしたんだろう。
やっぱり隣に居たのがまずかったのか..????
突然のことに本当に情けない声が出てしまう。
とても笑顔な彼女を見ると、こっちまで自然に笑みが零れてしまう。
ずっとこのままでいいのになぁ
....帰りたくないなぁ

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。