第29話

29日目・30階
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2024/08/30 09:57 更新
▼2024/08/29
 目が覚める。またあのソファの上に座っていたようだ。ロビーの様子は大きく変化はないものの、これまでの行動に沿った小さな変化がいくつか見受けられるだろう。
 さて、今日はどうしようか、と腰を上げた時、私の背後でガタン、と音がした。そのままテーブルの上に音を立てて絵画が額縁ごと倒れ込む。絵画をはめ込むための板と金具がみえ、木製の裏側が露呈している。
〈突然の出来事に【SANc1/1d3】〉
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(絵画が落ちた…?これ、今外れた絵画と板の間に何かあったりしてな…まあ、気の所為かもだが。)
1d100<=15 【正気度ロール】 (1D100<=15) > 8 > 成功
SAN : 15 → 14
 絵画がかかっていた壁にも絵画自体にも異変はない。しかし突然絵画が外れたのは一体なんだったのだろう。

【落ちてきた絵画】
女神の描かれた絵画が落下し、裏面が見えている。
絵画がかかっていた壁にも絵画自体にも異変はないようだ。
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(うーん、異変は無いな。魔法陣を描いたから落ちたのか?)
◎カウンター上を見る
◎ロッカーを開ける
◎絵画について調べる
◎エレベーターで移動する
▼カウンター上
 相変わらずメモパッドにはメモが増えている。どうやら一人だけではなく何人かが同時に書き込んでいるようだ。掲示板のような役割を果たしているのだろう。
 側にあるペンで私自身も書き込むことができそうだ。
 特に目に留まった書き込みは以下の通りだ。
・8/23
エレベーターが見つからなくて本当に怖かった

・8/24
この夢はいつまで続くんだろうな
ていうか、どっちが夢でどっちが現実なんだろう?

・8/25
みんな今日は何したんだ
俺は普通に仕事してたよ、夢じゃなきゃね

・8/26
ねこ、かわい〜

・8/27
もうすぐ8月が終わるな

・8/28
絵の表面に落書きしてみたんだけど、書いた端からすぐ消える

・8/29
びっくりした!!!急に絵画が落ちてきた
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(何が現実で、何が夢なのか…か。気になるな。)
8/29
何か、絵画が落ちてきたな。あとで調べるか。
昨日は29階に行ってきた。音楽堂だった。
特にどこか探さなくてもあの石を手に入れることができる。
それで、化け物…というのが、不思議なことに「音」なのだ。あの夜みたいなものかと思ったが本当に音だ。そういえば音って振動だったな。
それで、音が音楽堂に鳴り響いて、共鳴して…私は避けきれずにまた命を落とした。
そろそろ精神的にも危ない。多分、また今日死を迎えるだろう。というか、昨日と変わっているところもあるだろうし、余計気をつけなければならないな。
今日は30階だ。もう30階か。どこかで30階の情報を見たのだがはっきり覚えていない。まあ、普通ということだろう。
考察を続けたりしている者もいるな。考えすぎて狂わないようにしてほしい。
というか、「だんだん夢と現実の区別がつかなくなってきた」と書いてあるのが気になるな。
毎日書いているこのメモ、もしかしたら夢日記なんじゃないか?夢の中で夢日記を書くなんて…とは思うが。だから、夢と現実の区別がつかなくなっているんじゃないか。まあ、人によって感じ方は違うと思うけどな。
あと3フロアか。そして8月はのこり3日、というか2日か?昨日の音で精神的にやられて、頭が痛くて考えられない…
これから行く方はくれぐれも気をつけてほしい。特に、29階…
私ももうすぐ行ってくる。
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(よし。
そういえば、書き込まれているメモの量、減ったな…出られているのか、ただ単純に私の気の所為なのか。
というか、あと精神的にも日数的にももう少しだから護符は置いていってもいいよな。今日探索する階もそんなに危険ではないと思うし。)
▼エレベーター
 私はエレベーターに乗り込む。

◎<幸運>
CCB<=60 【幸運】 (1D100<=60) > 73 > 失敗
 ガクン、と体が支えを失う。エレベーターの床があるはずの足元に、すっぽりと穴が空いてしまったかのような浮遊感ののち、私の体は宙に投げ出された。上を見上げればエレベーターの外側が見えた。まるでゲームのバグのように、私は真っ暗闇のシステムの外側へと落ちていく。
〈突然の出来事に【SANc1/1d3】〉
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(先週と同じだ…)
1d100<=15 【正気度ロール】 (1D100<=14) > 72 > 失敗
1D3 (1D3) > 2
SAN : 14 → 12
◎<POW*1>
CCB<=12*1 【POW × 1】 (1D100<=12) > 99 > 致命的失敗
 私の体は緩やかな重力に沿って落下を続けている。上の方に見えていたエレベーターはわずかな点となっていることから、落下していることはわかるが、その果てがどこにあるのかは到底わからない。声を出しても手足をばたつかせても、あるのは虚空だけだ。
〈【SANc1/1d3】〉
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(このエレベーターで精神が擦り切れたら流石に困るな…やっぱり護符持ってきたほうがよかったな。勿体がらないで。)
1d100<=12 【正気度ロール】 (1D100<=12) > 18 > 失敗
1D3 (1D3) > 3
SAN : 12 → 9
CCB<=12*2 【POW × 2】 (1D100<=24) > 21 > 成功
 私はハッと気がつくとエレベーターの中に立っていた。床はもちろん穴など空いておらず、扉は閉められていて、ボタンはまだ押されていない。私から行き先が指示されるのを静かに待っているだけの鉄の塊だった。何が起きたのかはわからないが、エレベーターを使用して移動することができそうだ。

◎向かいたい階層のボタンを押す
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(…今回は早めに終わらせられたな。よかった。探索は出来そうだ。)
 エレベーターの扉が開いた瞬間、随分とひらけた光景に驚愕する。雲ひとつない青空が広がっていた。目の前にはまっすぐと伸びた、タイルで補正された歩道がある。そしてその道の両脇には家が立ち並んでいた。分譲住宅のように全く同じ見た目をしたおもちゃのような外国風の家が見渡す限り無限に道の両脇に並んでいる。その背後にも背中合わせにするようにして同じ家が並んでいるようだ。まるで鏡写か、コピー&ペーストしたかのような光景である。
 ひとまずは外に出れた、と思う。そのまま歩みを進めていても、ランニングマシンの上を歩いているかのように景色は変わらない。そして奇妙なことに──むしろその方が安堵したかもしれないが──この場所には一人も人間がいない。

◎<目星>
◎<聞き耳>
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(まあ、今まで調べてきたどの階にも人なんていなかったけどな。)
CCB<=60 【目星】 (1D100<=60) > 59 > 成功
 立ち並ぶ家々の一軒のポストの上にポツン、と鍵が置かれていることに気がつく。よくみてみると鍵の表面に「LOCKER」と書かれているのがわかるだろう。

◎【ロッカーキー】入手
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(ロッカーの鍵だ。確かに、前書き込みでも見た気がする。)
CCB<=59 【聞き耳】 (1D100<=59) > 94 > 失敗
 その時、私の視界の端から何かの影がやってくることに気がつく。現れたのは巨大な鳥のような生物だった。体は象よりも大きく、その体を支えんばかりに巨大な翼が背中から伸びている。馬のような頭にツノが二本はえていて、その姿をあえて形容するのならば、ガーゴイルのような印象を受けるだろう。
〈クームヤーガを目撃した探索者は【SANc1/1d10】〉
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(外に出たと思ったらだいたいこいつが出てくるよな。しかも攻撃が当たったら即死。)
1d100<=9 【正気度ロール】 (1D100<=9) > 39 > 失敗
1D10 (1D10) > 8
SAN : 9 → 1
 その鳥は、様子を伺うように一度私の頭上をぐるりと旋回したのち、明確な殺意を持って私に襲いかかってくる。

◎<回避>
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(避けられたとしても、精神的にもうすぐ死ぬよな)
CCB<=20+10+10 【回避】 (1D100<=40) > 9 > 成功
 私はなんとか力を振り絞り、攻撃を避けて怪物を振り切ることができる。
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(避けられた…)
 フロアの探索は終えた。エレベーターに乗り込み、目を覚そう。この数週間ほどの経験から、エレベーターの存在に対して強く意識していたかもしれない。しかし、踵を返して私の視界に入るのは誰もいない、エレベーターのない空間だ。

◎<目星/2>or<追跡-10>
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(まあ、無いよな。)
CCB<=60/2 【目星】 (1D100<=30) > 44 > 失敗
 日に日に、エレベーターを見つけるのが困難になっているような気がする。まるでこの空間自体や夢自体が、夢から醒めることを妨害しているかのような感覚だ。
〈【SANc2/1d3+1】〉
1d100<=1 【正気度ロール】 (1D100<=1) > 70 > 失敗
1D3+1 (1D3+1) > 2[2]+1 > 3
 私の精神は最も簡単に狂気の波へと飲み込まれた。現実と夢の境目がわからなくなっていく。前も後ろも、右も左も、何ひとつ混乱の最中へと落ちていく。そんな時、私の体を何かが捕らえた。柔らかく生暖かい感覚。直後、鋭い痛みが皮膚を裂いた。やがて私の体は鋭い何かによって切り刻まれていく。痛みに悲鳴をあげても、その悲鳴すら自分の耳には届かない。

◎【★+1】
リコリス・インフェルノ
リコリス・インフェルノ
(まあ、死ぬよな…)
★ : 10 → 11
 目を覚ます。自室の寝具の上だ。先程までの出来事は夢だったのだろう。自身が無事に目をさましたことに安堵するだろうか、物足りないと不満に感じるだろうか。それより何か、夢について考えるよりも前に私の日常が迫る。私は朝の支度をするために動き出す。

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Call of Cthulhu
「 31FLOORs 」
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