第35話

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2024/07/02 08:00
私はありのまま全てをさとみくんに話した。
やっぱ予想通りの反応はしてたし、
少し悲しそうな声をしてた気がする。
私だって悲しいんだから……
あなた
ごめんね、心配かけて
Satomi
莉犬が知ったらどんな反応するか
分かってんだろ?!
それなのに、お前は…
お前は何も教えず出ていくのか…?
あなた
…それをサポートしてほしいんじゃん
Satomi
……出来るだけ協力はする。
けど、俺は絶対に言った方がいいと思うけどな。
あなた
しっかりしてるねぇ、最年長。
もし、莉犬が私を探そうとした時に伝えてほしいの
Satomi
何をだ?
あなた
それは…………
Rinu
じゃあ、レコーディング行ってくるねー
あなた
おう!行ってこい!
Rinu
姉貴も仕事がんばれよ
あ、今日夕飯なにがいい?
あなた
……オムライスがいいな。
Rinu
ほーい、買い物して帰るわー
そう言って出ていく莉犬。
ごめんね。
その夕飯、食べれないや。
あなた
さて。私もそろそろ行きますか。
もぬけの殻となった部屋に
キャリーケースを取りに行く。
あの時の莉犬のアクキーがぶら下がってて
楽しかった思い出が蘇る。
別に一生の別れなんかじゃないのに…
あぁ、目頭が熱くなっちゃうぅぅ…
目頭を抑えながら、家を出て
莉犬の鍵をポストの中に入れる。
きっともう、帰ってくることはないと思うから。
家から離れた場所でタクシーを拾う。
乗り込めば、行き先を聞いてくる運転手さん。
あなた
羽田空港まで、お願いします
異動が決まってその三週間後、
私は四国へ旅立った。
主.
👀5000、♡190、⭐︎40、🔦 1 ありがとうございます😭
主.
皆さんのおかげでランキング入りも
しちゃいました!!
主.
本当にありがとうございます🙇

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