でも、彼が次に放った言葉は衝撃的だった。
彼が、さっき珍しく分かりやすい様に誘導したのはこのためだったのかとびっくりした。
流石と言う言葉しか出てこなかった。
やっぱり彼の方が一枚上手なのかもしれない_。
彼が言うには…御姉様が、一年前の事件の真相を知りたいんだそう。
ほんとに御姉様が真相を…?
そう疑問に想いながら、彼に返答を返した。
彼は私がそう問いかけると、
相づちを打ちながらそういった。
嘘は着いてなさそう…。
にしても、御姉様は何を考えて居るのだろうか…?
突然の事実に、頭が混乱した。
彼は、良く御姉様のことを分かっている。
まぁ、長年の付き合いから分かるんだろうなぁ。
御姉様は、昔から真相を知りたがるタイプだった。
特に、好きな人の為ならね。
だから、私のために知りたいんだろうなぁ。
私がそう言うと、彼は淡々と話し出した。
彼が言っていることは、きっと事実になるだろう。
御姉様なら、真相を突き止められる。
だって、御姉様だもの。
御姉様はとても頭が良い。
些細なことでも敏感に反応することが出来るのも知っている。
だから、時間はかかっても解き明かすことができるだろう。
それに、彼が最後にさらっといった言葉は、説得力が増す言葉だ。
太陽姫は、“不可能”だった事をして見せた。
ほんとに、拍手しても仕切れないぐらいだ。
御姉様が、真相を突き止めたらどうなるだろうか…?
そう思いながら、御姉様を褒めた。
彼は、一番これが知りたかったんだろう。
声のトーンが少しだけ変わった。
御姉様が真相を突き止めてしまったらどうするだろうか…?
数秒考えて、私は意見をまとめた。
そして、深く深呼吸をしてから、話始めた。
私が溜めて言ったので、緊迫感が張られていたのに、
彼はそれを破るように笑った。
可笑しいって言うように。
まぁ、可笑しいと思う自分でもそう思うぐらいだから。
だって、御姉様が真相を突き止めて見せたら、
私の無実は証明される。
それなのに、国を出ていくなんて馬鹿げてる話。
それでも、私は出ていこうと思う。
理由なんてない。ただの思い付き。
その思い付きが、奇跡に変わるのを願っているだけ。
自分でも笑っちゃう話を、本気で考えている。
だから彼が、馬鹿にするのも分かる。
そう思いながら、堂々と答えた。
私がそう答えると…
彼は、しばらく考えた後にそう答えた。
さっき、私に正気か聞いてきたけど…。
彼の方が正気ではないなと思った。
私に着いてくるって何を考えて居るのだろうか…?
でも、彼の目は本気だった。
言葉につまった。
しばらく考えてから、発言した。
彼はこの国が好きだと長年ずっと言っていた。
それを私は、何度も聞いていた。
それなのに、この国を出ていくなんて考えられない。
次に彼がしゃべる言葉が、『冗談だよ』って事を祈った。
思っていた言葉とは違ったけど…。
私は、凄く嬉しかった。
昔から、ふうはや様は変わらないんだなって改めて思った。
その言葉は、昔から私が落ち込んでいる度にかけてくれた言葉だった。
それに、彼の輝いた笑顔を見たら本気だって伝わって来た。
そんな彼の言葉と笑顔に釣られ私は、テンションが上がっていた。
そう私がテンション上がって言うと、
彼はびっくりした顔をした。
あれ?
私変なこといった??
そう思い、彼に聞いてみた。
彼はとても嬉しそうに微笑みながら言った。
そんなに、私の笑顔を見て嬉しいだろうか…?
まぁ、確かに最近は微笑む事が少なかったかもしれない。
そうは思ったけど、何故か少し恥ずかしくて、
思ったことと反対な事を平然と息を吐くそうに言った。
私は平然とそう言ったけど。
彼には、張れてたみたいだ。
何故か、正直に言いたい気分で、正直に言ってみた。
そう言うと、彼は必死に笑いを堪えていた。
そんな彼を見て私も笑ってしまった。
と、しばらく私と彼で笑っていた。
久しぶりに、こんなにくだらない事で笑えて、楽しかった。
彼は深呼吸して、息を整えたあと、
私をしっかり見て名前を呼んだ。
そう言う彼の手元を見ると、
桃色の可愛らしい、一輪の花が桃色の包装紙(綺麗にラッピングされていた。
何処から出したのか疑問に思ったが、
そんなことを考える事より、花を手向けてくれた事実が嬉しかった。
そう確認を取ると、勿論と微笑んでくれた。
それに対し、私は感謝を述べて花を受け取った。
ほんとに、綺麗な花だった。
淡い桃色の花だった。
でも、何の花か分からなかった。
だから聞いてみることにした。
私が尋ねると、
彼は嬉しいそうに、教えてくれた。
ダリアの花だって。
この国には、こんな綺麗な花があるなんて知らなかった。
まぁ、そうだよねこの国の象徴は桃と桜なんだから。
辺り一面、桃と桜の木しかない。
あったとしても、
有名な桃色のチューリップとか、桃色のカーネーションぐらいだ。
だから知らなくても、仕方がないと思う。
結ったりと微笑みながら、彼はそう言った。
私に似合う花だって。
私はこれまで、桃の花か桜の花しか手向けられなかった。
まぁ、当たり前だよね、国家の象徴だし、
何てたって私の名字は桃桜なんだもの。
だけど、彼は違った。
桃の花でも桜の花でもない。
綺麗なダリアを手向けてくれた。
そんなこと初めてで、とても新鮮で嬉しかった。
ほんとに、すごいと思う。彼は。
私みたいなのに、嘘一つない眼差しで、尽くせるから。
ずっと嬉しい言葉を並べてくれるし。
私一週回って悪役やってて良かったって思う。
ほんとにいいひとを見つけられたから_。
私は浮かれて、悪役何て忘れて彼と話していた。
彼と楽しく話していると、
物影から、男女2人組の声が聞こえてきた。
聞こえてきた方に目をやると_。
そこには…














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!