明日は一年に一度の、特別な日。
教室の窓から差し込む夕焼けを見ながら
私はそっとチョコレートの箱を閉じた。
「……これで、よし」
鏡に映る自分に小さくうなずく。
私の名前はあなた。
そして、想いを伝えたい相手はぷりっつくん。
いつも明るくて、ちょっとおちゃめで、でもふとした瞬間に優しい顔をする人。
その笑顔を見るたびに、胸の奥がきゅっと甘くなる。
「どうしよ……ちゃんと渡せるかな」
スマホを握りしめて、何度も打ち直したメッセージ。
――明日、放課後ちょっとだけ時間ある?
送信ボタンを押す指が震える。
数秒後。
『あるよ!なに?』
たったそれだけの返信なのに、心臓が跳ねた。
次の日、放課後。
ワイン色に染まった空。校庭の隅、静かなベンチ。
まるで世界がふたりだけみたい。
「あなた、どうしたの?」
ぷりっつくんが首をかしげる。
その仕草が、ずるいくらい可愛い。
「えっと……あのね」
用意した言葉は、どこかへ飛んでいく。
代わりに、リボンをかけた小さな箱を差し出した。
「今日、バレンタインだから」
一瞬の沈黙。
そして、ぷりっつくんが目を丸くする。
「え、俺に?」
「うん。……甘いチョコ、だけど」
本当はね。
甘いのはチョコじゃなくて、ずっとあなたに恋してた私の気持ち。
ぷりっつくんはゆっくり箱を受け取って、少し照れたように笑った。
「ありがとう、あなた」
その声が、優しくて。
「……俺もさ。
今日、実はちょっと期待してたんよな、。」
胸が止まりそうになる。
「あなたと、ちゃんと話したいなって思ってたし。」
夕陽が、ふたりの影を重ねる。
風がそっと吹いて、リボンが揺れる。
「俺、あなたのこと……好きやで」
世界が、きらきら弾けたみたいだった。
「……私も、!!」
やっと言えた。
甘くて、少し震える声で。
ぷりっつくんが、そっと距離を縮める。
「これ、開けてもいい?」
「うん」
銀紙を開く音
でも、その前に。
「……チョコより先に、もらってもいい?」
「え?」
次の瞬間、優しくてあたたかいキス。
冬の空気が、一瞬で溶ける。
「これで、今日から記念日ね」
ぷりっつくんが笑う。
バレンタインは、ただチョコを渡す日じゃない。
恋が、ちゃんと恋になる日。
甘い甘い、特別な一日。
私と、ぷりっつくんの
はじめてのバレンタインデーキス。
バレンタインに出そうと思って下書きして忘れてたぁ😭
今からでも間に合いますか、、?












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。