天
『ふわぁ〜……今日はもう限界だな……すまん俺はもうそろそろ落ちる』
kirolu
『うん、おやすみ天くん』
アッキー
『じゃ、俺も……ってみんなに言おうと思ってた事があったんだわ』
アッキー
『なぁ……バルーンって知ってるか?』
T
『バルーン……?』
天
『おぉ!知っているぞ!!今一部で話題になってるよな』
kirolu
『そうなのかい?バルーンって一体……』
天
『俺たちみたいに曲を作って投稿しているクリエイターだ』
天
『確か2週間前くらいに、流星のごとく!!って感じで現れて、投稿している曲も全て20万再生ぐらいされていたな』
kirolu
『全部20万再生?新しい人でそれは凄いね』
T
『全然知りませんでした……いつの間にそんな人が?』
天
『知らないのもしょうがないと思うぞ!俺も結構マニアックなYoutubeの動画で昨日知ったからな』
アッキー
『URL貼っとくから聴いてみろよ。2人ともびっくりすると思う。圧倒されるっていうかなんつーか』
kirolu
『アッキーくんがそこまで言うなんて……そんなにすごい人なんだね』
アッキー
『あぁ、なんて言うか初めてTの曲を聴いた時と同じ様な気がしたんだ。言葉にできないことを形にしてくれるみたいな』
アッキー
『でも、Tの曲と違ってバルーンの曲は冷てぇんだ』
T
『冷たい?』
アッキー
『あぁ、上手く言語化できてるか分かんねぇけど……Tの曲は暗いような苦しいような雰囲気があるけどちょっと暖かい感じがあるんだ』
アッキー
『けど、バルーンにはそういうのが一切感じられない。どこまでも冷たいし、全てを諦めた感じがする』
アッキー
『でも、そこに魅力があって……正直怖いくらいなんだが俺は好きだな』
天
『分かるぞ!あの全てを諦めてどこまでも冷たい感じがいいよな!!あんな曲を作れるなんて一体どんな人なんだろうな?』
アッキー
『さぁな……興味はあるが俺は知りたくねぇな』
アッキー
『ッ俺ももっといい絵が描けたらな……』T
『アッキー?』
アッキー
『あッ、ごめん…なんでもねぇわ、気にするな』
kirolu
『僕は、アッキーくんの絵は充分すごいと思うよ』
アッキー
『えっ』
kirolu
『いつもTくんの曲のイメージにピッタリだし。今回のイラストもイメージにピッタリでびっくりしたよ』
kirolu
『豪快な絵だけど、その中にとても繊細で少し優しい感じがあって……でも、触ってしまったら溶けてしまいそうなほど儚い』
kirolu
『とても素敵な絵だと僕は思ったよ』
アッキー
『……ほんとか?』
kirolu
『僕はアッキーくんの絵、好きだなぁ』
アッキー
『………そうか、ありがとなkirolu』
天
『ふわぁ〜』
天
『ダメだな、流石にもう限界だ。眠い、俺は落ちる』
ピロン
アッキー
『俺もそろそろ落ちねぇと』
アッキー
『じゃ、また明日な』
ピロン
T
『バルーン………』
T
『この人か…もう4曲も出してるんですね』
kirolu
『そうみたいだね。どんな曲なんだろう?聴いてみようか』
カチッ
T
『ッ………この曲』
全てを投げ出したようだ
苦しくて、でも誰にも言い出せないで助けてくれない世の中を全て諦めたような……1人で絶望しているみたいな…そんな曲だ
kirolu
『な、なんだかすごい曲だね』
T
『そう、です…ね』
でも、この音………この雰囲気どこかで
T
『…あっ』
kirolu
『……1曲聞いただけでなんだかどっと疲れたね。圧倒されたっていうのが少し分かったよ』
kirolu
『どうする?Tくん他の曲も聴いてみ──』
T
『あの、kiroluさん』
T
『この曲、もしかしてkiroluさんが作ったんじゃないですか?』
kirolu
『え?』
T
『昔、kiroluさんが作った曲にどことなく似てる気がして』
kirolu
『……そう、かな?』
kirolu
『自分ではよく分からないなぁ……僕にはこんなアレンジも音選びもできないし』
kirolu
『なにより、こんな重い歌詞僕には書けないよ』
T
『…確かに、歌詞の書き方は全然kiroluさんとは違った………けど』
T
『kiroluさん……じゃないんですか?』
kirolu
『ふふっ、Tくんにそこまで疑われたら逆に自信がついちゃうな』
kirolu
『みんなにすごいって言われるてる人に間違われるなんて』
T
『すみません』
kirolu
『ううん、気にしないで。それにしてもTくん、僕が作った曲覚えててくれたんだね。天くんやアッキーくんが入ってからは作って無いからもう1年以上も作ってないのにね』
T
『それは印象的だったからで』
T
『って!?もう、そんなに前なんですね』
kirolu
『うん、確かTくんと最初に連絡取り始めたのが2年前なんだよね』
kirolu
『いきなりアイコンもないしフォロワーも0の人から一緒に曲を作らないかってDMがきて……』
kirolu
『最初、スパムかなって思っちゃった』
T
『あ、あれはkiroluさんの曲を聴いてすぐに連絡しないとって思って急いでアカントを作ったので』
kirolu
『ううん、すごく嬉しかったよ』
kirolu
『でもそれからあっという間だつたな。1年後に天くんが入って、アッキーくんが入って、サークル名が決まって』
kirolu
『2年前は全然想像してなかったなぁ。こんな風に誰かと曲を作るなんて』
kirolu
『ありがとう、Tくん誘ってくれて』
T
『いえ、そんな』
青柳冬弥
…………
T
『……あの、kiroluさんはなんで俺と一緒にやろうって思ってくれたんですか?』
kirolu
『え?』
kirolu
『面白そう……って思ったからかな。誰かと曲を作るなんてそうそうないし』
kirolu
『あと、初めて聴かせてもらったTくんの曲が印象的で……あの時、僕は』
kirolu
『救われたような気がしたんだ』T
『えっ、救われた……?』
kirolu
『え、あっ変なこと言ったよね僕。そろそろ作業に戻ろっかTくん。朝になちゃうからね』
T
『あ、はい』
kirolu
『それじゃあ、今日はここまでだね。またねTくん』
ピロン
青柳冬弥
……そうか
青柳冬弥
ちゃんと救えてたんだ俺の曲で
青柳冬弥
良かった
類の部屋
神代類
…………
神代類
救われた……?
神代類
なに、言ってるんだろ
神代類
……バルーン…か
カチカチ
コメント
『バルーンの曲を聴くと、どこか引きずり込まれそうな気がする』
コメント
『この曲、作ったヤツどうかしてるだろ。誰なんだ?』
コメント
『聴いてるとこのまま消えたくなる。でも何度でも聴きたくなるから不思議だな。』
神代類
…くだらない
神代類
こんな曲続けても、まだ見つけられない
神代類
見つけられないなら僕は…………
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第5話 4話 優等生
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