英寿side
俺と史は付き合って4年経つ
だから、お互いの考えてる事は大抵察せるようになった
だから分かる
『史は、もう俺を好きじゃない』ってことが
前は、よく俺のくだらない話にものってくれたし、聞いてくれた
だけど、最近の史は俺が話そうとするたび、何か理由をつけてすぐどこかに行ってしまう
俺のことを飽きたなら、飽きたって言って欲しい
キッパリ言ってくれた方が俺も気持ちの区切りがつくから
けど、同時に史からその言葉が発せられるのが怖い自分がいる
だから、自分から『俺のこと飽きた?』なんて聞けない
肯定の言葉なんて、聞きたくないから
こんな臆病な自分が嫌いだ
史が俺のことを飽きているって分かっていても離れられない自分が愚かしい
そして何より、未だに心のどこかで史を好きでいる自分に呆れる
ほんと、どうしようもないな、俺…
聖哉の言葉に、俺は泣きそうになった
こんな姿見せたくなくて、誰にも気付かれないように平然とした態度をとっていたけど、自分でも知らない内に心はボロボロだったのかもしれない
そして俺は、抱えていたもの全てを話した
聖哉は、ただ静かに聞いてくれた
それがとても嬉しくて、安心出来た
そう、
史に飽きられる原因をつくったのは俺だ
だって、史は優しいから
だから、こんな俺のことを好きになってくれた
史は何一つ悪く______
『可哀想』なんて言葉は好きじゃない
だけど聖哉から放たれた『可哀想』は、優しかった
本当に俺を思っての言葉だと……そう思った
聖哉に抱きしめられながら、俺は泣いた
情けないくらい泣いてる俺を、聖哉はただただ力強く…だけど優しく抱きしめてくれた
それから、ずっと聖哉は俺の相談にのってくれた
聖哉に相談すると、驚くくらい心が軽くなった
何より聖哉が凄かったのは、史のことを悪く言わないことだった
俺の話に、聖哉は『それは史くんが悪い』なんてことを言うことは一切なかった
逆にそれが俺にとって安心できたのかもしれない
そう笑う聖哉の笑顔に、胸が熱くなった
この懐かしい感覚…
気づいた時には、もう遅いのかもしれない
すみません、長いので2話に分けさせて頂きます💦












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。