第2話

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2023/10/01 14:50
男の人とこの8年間1mmも接点がないわけじゃなかった



ハナのお陰で沢山お見合いも合コンもさせてもらった





だけど、だめだった






彼と比べてしまうから、







彼との共通点や、彼との違う点ばかり気にして






全くその人が見えてなくて






お付き合いなんてできたものじゃない、






それが申し訳なくて、1、2年前に合コンにも何にも行かなくなった







またどこかで会えるかもって変な期待を抱いて






ずっと過してきて






もう分かってる、会えない事も、そんな甘くない事も






だけどやっぱり忘れられなくて







頭と心は比例しないんだ






頭では分かってるのにそれを心が否定する







まだ、まだって、意味もない足掻きを続けてるんだ







この歳にもなって馬鹿みたいだ、







何か忘れられるキッカケがあればいいのに、




合コン当日





久しぶりのワンピースを着て鏡の前に立つ






『ワンピースほんま似合うな』






そう彼が言ってくれたのが脳裏をよぎる







彼が褒めてくれたワンピース






それからたくさんのワンピースを着ては








彼から貰える返事に期待して






彼が褒めてくれたワンピースなんて捨てられやしないのに







もう着れないサイズになってて、、








小さくなったワンピースが過ぎた時を主張してくるようで







胸に刺さった







捨てようとハンガーから雑に引っ張り







ゴミ箱の前に立つ







だけど手を離せなかった






私にはできない、、







自分の無気力さが嫌になってソファにワンピースを投げつけた







そのまま飛び出すように家を出て待ち合わせ場所へと足を運んだ
もうハナは着いていて
あなた
ごめんね、遅れた
ハナ
大丈夫、私も今来たとこ
相手は先にカフェ行っといてって連絡したから私らも行こ
あなた
うん










カフェについて相手さんの姿を探す


ハナ
あそこだ






ハナが見つめた視線の先には顔の整った男性が2人座っていた




ハナ
はーい、今日はよろしくね〜



流石、コミュ力お化け、






声かけるの早い、





純喜
お、よろしくな〜
翔也
よろしくお願いします!



向こうもコミュ力高め、



気まづいなーこれ私


ハナ
ほらアンタも


あなた
あ、えっと、、よろしくお願いします、

席に座って自己紹介から始まる


純喜
まず俺から〜
河野純喜っす、えっと98lineやから多分皆より年上な気ぃする!
宜しくな!


年上、、いいかもな、なんて


翔也
えっと、木全翔也です!
00lineだから皆と同い年?かな!
よろしくお願いします!


元気で面白そうな子だな、




ハナ
んーとハナって言います〜
木全と同い年だわー
よろしく〜



初対面でまだ自己紹介なのにもう苗字呼び捨て、、!



やばい名前以外に何言おう、、
私こういうのホントだめだ、、



あなた
え、えっと、、
あなたの名字あなた、、です
、、ハナと同い年で、す
よろしくお願いします、



純喜
やっぱ皆下やわぁー笑
若いなぁ〜


何回やっても合コンは慣れません、、




ハナ
そんな事言って河野さんも若いじゃないですかー




純喜
まぁまだ20代やしなー笑



ハナ
あ、何か頼む?


翔也
頼みましょう!!


急に乗り出してきたな、




食べるの好きなのかな


ハナ
何食べるの好きなのー?かわいいね



翔也
大好きです!!



食べるの好きなんだ、


あなた
似てる、


ハナ
ちょっとあなた、



あなた
あ、ごめん、、



翔也
えっと、何か僕変な事言っちゃいましたか?



あなた
え、あいや、全然そんな事なくて、食べるの好きなんだなーって、、思っただけです、!



翔也
なら、いいんですけど、




あぁ、だめだ。またこうやって人を不快にさせてしまう、、



────


それから皆喋ってて分かったこと




木全さんの趣味とかが彼に似てること




ゲームが好きなのとか凄くドキッとした、、





ホント最低、、




結局だめじゃん、、忘れるって決めたのにまた重ねてばっかり



翔也
あの、あなたの名字さん、?


あなた
、、え、あ、はい?


翔也
いや、全く話さないなって思って



あなた
あ、、すいません、、



翔也
いや、全然謝らなくていいんだけどさ、!



あなた
、?



翔也
あなたの名字さんの事も知りたいなーと



こういうのも全部申し訳なく思っちゃう、、




私の事知りたいと思ってくれてるのに、、




忘れられない男がいて





その人で染まってるなんて、、





自分で自分ぽい所なんてないって、、




分かってるから、、







純喜
確かに、あんまり喋ってないよなー?
んー趣味とかあったりするんー?




あなた
えっと趣味、、
ゲーム鑑賞、ですかね



翔也
僕ゲーム大好きなんですよ!!


あなた
あ、はい、聞いて驚きました、


翔也
今度一緒にゲームどうですか?
あ、僕がゲームしてる所見る感じで、



あなた
あ、はい、良いですよ
見るのは好きなので



翔也
ありがとうございます!!


あなた
い、いえー



そんなこんなで合コンは終わって解散の時になった



純喜
なぁ、ハナ〜?
ハナ
はーい?
純喜
連絡先交換せぇへん?
ハナ
いいよー
純喜
それとこの後飲み行かん?
ハナ
え、いいの?!
行きたい行きたい!
純喜
全然いいんやけど、まじ?嬉しいわー!
ハナ
んじゃあ、私達飲み行くから2人ともじゃね!
あなた
、、え、あ、ハナ、、



行ってしまった



あの二人いい感じだなとは思ってたけどここまでとは、、




どうしよう、木全さんきまづいよね、、



翔也
あの二人いい感じですね〜


あなた
、ですね


翔也
僕達は帰りましょッか


あなた
あ、はい



そのまま何のあれもなく家に帰った


木全さん、、



優しい人だったな、、




彼に、、ううん。もう考えるのはやめよう




そう自分に言い聞かせ寝る支度を始めた
𝐧𝐞𝐱𝐭…𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲

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