第3話

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2023/10/10 12:58
合コンの次の日  



仕事でハナに木全さんとの事を聞かれて




何も無かったと言ったら肩を落とされたけど




話していて楽しかったのは確かで




少し気持ちが軽かった




それは自分の中で大きな変化で驚いたことだったのだ




あれから2週間近く立った頃



仕事で親会社との共同制作があってその担当だったため外に出ていた




その帰りで仕事に戻ろうとしていた時




後ろから誰かに声をかけられた


翔也
あ、あの時の、!


吃驚して後ろを見るとそこには木全さんの姿が


あなた
き、木全さん、?
翔也
そうそう、渡辺さんだよね?
あなた
あ、はいそうです
翔也
めちゃ奇遇すね!
あなた
あ、そうですね
翔也
スーツだから仕事帰りとかですか?
あなた
えっとまぁ親会社との共同制作があって、、
其方に、
翔也
そうだったんですね、僕も子会社との共同制作あって、、、、え?! そのポスターうちの、!
あなた
え、?
翔也
あのー、JAM株式会社ですか?
あなた
そうです、
翔也
わー!僕その親会社の101株式会社なんですよ!
あなた
そうなんですか?!
翔也
はい!しかも共同制作担当してて!
あなた
凄い、奇遇ですね、!
翔也
え〜、めっちゃ嬉しいです、
あなた
え?
翔也
いや、だってあなたの名字さんと同じなんて吃驚で
あなた
そうですね
翔也
この後お昼休憩ですよね?
あなた
はい
翔也
そしたら、一緒にどうですか?美味しいカレー屋さんがあって
あなた
カレー?
翔也
はい
あなた
丁度お腹空いてたので行きたいです
翔也
えいいんですか?!
じゃあ行きましょう!!
あなた
はい



木全さんの反応が面白くて頬が緩んだ




やっぱりこの人面白いなーって思って




翔也
ここです!


案内してくれて着いた場所は想像していた以上にお洒落で素敵なお店だった




食べる事好きなだけあるなって






凄くセンスが良くて、彼とは違くて、、





ううん、そこが木全さんのいい所なんだろうな





そう思ったら自然とそう思えて





横にいた彼に視線を向けると




不思議そうに私を見詰めていた彼と目が合った





あなた
えっと、木全さん、?
翔也
いや、何か考えてるようだったので
あなた
あ、素敵なお店だなって思って
翔也
ホントですか?!
良かったです、気に入ってくれたみたいで!
あなた
はい、凄く素敵です
翔也
良かったぁ、少し不安だったので安心しました
あなた
そうだったんですね


そう彼に言ってみては笑顔になって少し嬉しくなった



それから世間話をしたりお互いの話をしたりしてカレーを食べた


あなた
美味しかったです
翔也
僕も!!、美味しかったです


美味しかったと言ってくれるのかまた不安だったのか分からないけど



私の言葉に嬉しそうに喰いついては




そんな自分に恥ずかしそうに控えめになったり




感情性が豊かなんだなと思って




又頬元が緩くなった


あなた
食べるの、本当にお好きなんですね
翔也
僕ですか?
あなた
木全さん以外に誰がいるんですか


天然なのかそんな言動に笑ってしまう



翔也
わ、笑わないで下さい、!!


あなた
すいません、つい


まだ緩む頬元を抑えて彼を見る


翔也
ニヤつき乍言われても、!
あなた
確かに、
翔也
面白いですねあなたの名字さんも
あなた
そうですか?
翔也
はい
翔也
まぁそろそろ時間も無くなってきてますし、行きますか
あなた
ですね


そのまま二人で話し乍帰って丁度分かれ道になった


翔也
あなたの名字さんの会社こっちですよね
あなた
はい、木全さんの会社はそっちですよね
翔也
はい。
あなた
えっとじゃあ解散って事で、?
翔也
そうですね
あ、午後の仕事もお互い頑張りまショーヤ!
翔也だけに
あなた
え?


急な出来事に思わず吹き出してしまう




今日は木全さんといると頬が緩む事が多かった




自分の名前でネタを言うなんて




ギャグとか好きそうなのも、得意なのも




全部、、全部、、




〝彼に似ている〟




無意識に比べては脳裏をよぎるその言葉





最低なのも大概にした方がいい、、



翔也
あ、あはは


照れ臭そうに笑った貴方に又もや笑みが零れそうになって


あなた
面白かったですよ
ギャグとか好きなので
翔也
ほ、本当ですか?!
ウケてたみたいで良かったです、
あなた
はい
翔也
じゃあ、えっと又今度?
あなた
はい、では私はこれで失礼します
今日はありがとうございました


それだけ言って私は背を向けた

翔也
あ、あの!!


彼に呼び止められ後ろを振り返る

あなた
どうかしましたか?
翔也
連絡先、交換、してなかったなぁって
あなた
連絡先?
翔也
はい、
い、いやだったら全然構わないんですけど
あなた
全然大丈夫ですよ、交換しましょう


そう言って彼に近づけば嬉しそうにスマホを取りだして私に笑顔を向けてくれる



その笑顔を見て何だか私も嬉しくなった


翔也
ありがとうございます!
仕事、終わったら連絡してもいいですか、?
あなた
はい、大丈夫です
翔也
、、やった、
あなた
えっと、じゃあ私はこれで
翔也
あ、はい!
呼び止めちゃってすいません、!
あなた
いえいえ



そのまま仕事に戻ってさっきまでの事を思い出す






また、彼と比べてしまった






比べること以外に私にできることないの?






あんなに優しくていい人なのに






私がこんなんじゃ、絶対いつか、、いつか傷つけてしまう






比べるのはやめて、木全さんとは慎重にいけたらいいのかな、






私にとって何が正解なのかな






分からない、、分からないよ、、――、、






やっぱり会いたいや、まだ好きだよ、忘れたくない






でも、木全さんと居る時の自分は凄く楽だった






素で笑えて素で楽しめる






まるで、彼といるみたいで








そのまま仕事を終えて家に帰ると






1件の通知を知らせるべく液晶画面が光った





“翔也”の文字






木全さんだ



―メッセージ―

翔也
仕事終わりましたか?
あなた
終わりました


すると直ぐに既読がついて返信が返ってきた

翔也
お疲れ様です!
あなた
ありがとうございます、木全さんこそお疲れ様です
翔也
わ、ありがとうございます!!
あなた
いえいえ
翔也
何か、新鮮です、
あなたの名字さんとこうやって連絡してるの
あなた
確かに、そうですね?
翔也
はい、笑
翔也
あ、あの今度またご飯どうですか?
あなた
全然いいですよ、今日のカレーも凄く美味しかったので、木全さんのセンスで次も頼みます、笑
翔也
任せて下さい!!
僕がとびっきりのを選びます!
あなた
お願いします笑
翔也
僕、あなたの名字さんと居る時凄く楽しいです
あなた
それは、嬉しいですね
翔也
あなたの名字さんは僕と居る時どうですか、?
あなた
楽しいですよ
翔也
良かったです!そう思って貰えて!
あなた
はい、こちらこそありがとうございます
翔也
明日もこっちと打ち合わせあるので来ますよね?
あなた
はい
翔也
なら会いませんか?
あなた
打ち合わせで会いますよね?
翔也
仕事が終わった後です
あなた
後ですか
翔也
はい、会いたいです
あなた
大丈夫ですよ、何も無いですし
翔也
本当ですか、?嬉しいです!
あなた
はい
えっと、何時に何処とかありますか?
翔也
仕事終わったら教えて下さい、迎えに行きます!
あなた
わ、ありがとうございます
翔也
一緒に行きたい場所があるんです、そこに一緒に行きませんか?
あなた
逆に一緒に行くのが私でいいんですか
翔也
はい、あなたの名字さんがいいです
あなた
そしたら、お願いします
翔也
はい!任せて下さい
あなた
では、明日もお互い仕事ですから、この辺で
翔也
そうですね、明日も頑張りましょう、おやすみなさい
あなた
はい、木全さんもおやすみなさい
そこでやり取りは終わり、





私と行きたい所ってどこなんだろうと






気になりつつもご飯の準備を、始めた




𝐧𝐞𝐱𝐭…𝐒𝐭𝐨𝐫𝐲

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