第28話

番外編:隣の席の平子くん
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2024/12/27 10:23 更新
華の高校生。紺のブレザーの制服。
なんだか今日はそわそわと落ち着かない。
いや、今日も...が、正しいかも。
彼と隣の席になってからずっと.....

朝の賑やかな教室に続々と登校してくるクラスメイト達。いつも彼は遅刻ギリギリにやってくる。
平子真子
あっぶな!
平子真子
まだセンセー来てへんよな?
隣の席の【平子真子】くん。
彼は金髪だけど染めたんじゃなくて地毛らしい。
おかっぱの髪がさらさらと揺れて、まるで絵本の王子様みたいだ。口調は関西弁なんだけれど。
(なまえ)
あなた
うん、セーフだよ
私がそう言うと彼はほっと息を吐いて椅子に腰かけた。走ってきたのか少し汗をかいているようだ。引き出しから下敷きを取り出してパタパタと煽いでいる。
平子真子
よかったわ...
平子真子
あなたチャン、1時間目なんやった?
(なまえ)
あなた
1時間目は数学だよ?
平子真子
数学か...
準備をしようと彼は引き出しをあさっている。しかし教科書を見つけられないのか、どんどん焦った顔になっていた。
(なまえ)
あなた
もしかして...
平子真子
また忘れてもーた...
隣の席になってから、彼がよく忘れ物をしてしまうタイプだと知った。時にはシャーペンだったり消しゴムだったり、1番多いのは教科書なんだけど。
平子真子
今日も机くっつけて見せてもろてもええ?
平子真子
ジュース奢ったるから!
頼む!と彼は手を合わせてこちらを伺っている。

毎回の事だからさすがに私も慣れてきた。それに、机を合わせて授業を受ける時間が実は好きだったりする。彼の整った顔をすぐ近くで拝めるし、いつもなんだか良い香りがするし...ひそひそ話す声も好き。

.....ちょっと変態チックだろうか?
(なまえ)
あなた
いいよ
平子真子
よっしゃ!
平子真子
あなたチャンはほんま優しいなァ!
授業中。平子くんと机をくっつけている。
先生の話を聞いていると、平子くんが膝で私の腕をつついてきた。なるべく小さな声で話しかける。
(なまえ)
あなた
どうしたの?
平子真子
見てみ、これ
指さしているのは彼のノート。覗き込んでみるとそこには可愛らしい白黒の猫の絵が描かれていた。
(なまえ)
あなた
かわいい
(なまえ)
あなた
平子くん、絵が上手いね
平子真子
せやろ?
平子真子
この猫な、校舎裏にようおるねん
平子真子
黒い柄が七三分けの前髪みたいやから、シチサンって呼んどる
確かにノートに描かれた猫の柄は七三分けだ。そのまんまの名前に思わず吹き出した。
(なまえ)
あなた
ふふっ
平子真子
.....
平子くんは笑った私を頬杖をつきながらじっと見つめてくる。なんだろう?なにかついてるのかな?
(なまえ)
あなた
あの...
平子真子
俺、あなたチャンの笑った顔好きや
周りに聞こえないように、彼は私の耳元に口を寄せてそう言った。とても驚いた、きっと顔が赤くなってると思う。でも...それ以上に嬉しい。
(なまえ)
あなた
私も.....
(なまえ)
あなた
私も、平子くんの笑顔が好き
ううん、違う。笑顔だけじゃない。そう思うと溢れた感情が止められなかった。
(なまえ)
あなた
ちょっと拗ねた時の顔も、ちょっと悪いこと考えてる時の顔も好き
(なまえ)
あなた
さらさら揺れてる金髪のおかっぱも
(なまえ)
あなた
独特な関西弁も
(なまえ)
あなた
たまに子供っぽいとこも好きだし、甘えん坊になっちゃうところも好き
(なまえ)
あなた
スケベな事言って揶揄ってくれけど、ほんとは紳士的なところも好き
平子真子
あなた...
(なまえ)
あなた
真子さんが大好きです...
いつの間にか教室じゃなくなってて、周りの景色は綺麗な花畑に変わっていた。その美しい花々の中で私達は抱きしめあった。
(なまえ)
あなた
......
目が覚めると目の前には抱き枕。
どうやらコレを抱きしめて寝ていたみたい。
全部は覚えてないけれど、とても幸せな夢を見ていた気がする...

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