浦原は深く帽子を被っているため表情は見えないが、黒崎には彼の怒りがひしひしと伝わっていた。
視線の先にはぐったりと動かないあなたの姿。
井上の能力のおかげで傷は治っているのか外傷は見当たらないが、意識は戻っていないようだ。
ふぅ、やれやれといった風に浦原はため息をついた。もちろん想像しているのは金髪おかっぱの彼が関西弁で捲し立てる姿だ。
倒れたヤミーを見る浦原の視線はスッと鋭くなる。
ま、そこが彼女の良いところかも知れませんが。
ウルキオラとヤミーが現世にやって来た目的は、黒崎一護の力がどんなものか...という小手調べだった。
“殺すに足りぬ塵でした”と藍染様に報告しておく、とウルキオラは言い残してヤミーと共に去っていった。
.....黒崎一護には悔いの残る戦いとなった。
井上織姫の能力によって怪我が治ったあなただったが、意識が戻る様子がない。そのため、浦原はあなたを浦原商店へ連れ帰ることにした。
横抱きにあなたを抱えて、夜一と共に帰宅した浦原は布団の上へとあなたを優しく寝かせた。
浦原は眉を寄せながら、いつもより顔色が悪く色の白いあなたの顔を覗き込む。
彼の表情はどことなく悲しげに見えた。
ふと浦原が思い出すのは、あなたが駄菓子を嬉しそうに持ち帰る姿。それから冗談を言ったらムッとこちらを睨みつける姿(といっても少しも怖くないが)。表情がコロコロ変わって可愛らしいな、と浦原はいつも思っていた。
浦原は手の甲で、そっとあなたの頬に触れた。
そんな時、浦原は懐かしい霊圧を感じた。
いつもは隠しているがわざとこちらが気づくように霊圧を出しているようだ。
霊圧の正体は平子真子だった。
平子とあなたの関係を察している浦原は、あなたの頬から手を離した。
浦原の側で布団に横になっている意識の無いあなたの姿を見て、平子は険しい顔をした。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!