第35話

目が覚めました 1
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2026/02/18 13:12 更新
今まで感じたことのない...人生で1番酷い痛みを感じた。
井上と呼ばれていた少女の悲しそうな表情を見たと思ったら...視界は黒に染まっていた。心配しないで、あなたのせいじゃないよ。そう言いたいのに口は開かなかった。
破面の襲撃から2日ほど経った頃。

死んだように眠っていたあなたがもぞもぞと動きだし、そして瞼をあけた。
(なまえ)
あなた
.....ん
浦原喜助
(なまえ)
あなた
.....あ、れ?
うら、は....らさん?
ぼんやりとした様子で浦原を見つめながら、あなたはゆっくりと上体を起こす。
浦原喜助
目が覚めて...本当に良かったです
(なまえ)
あなた
わっ
目をぱちぱちを瞬かせ寝ぼけた顔のあなたを、浦原は優しく抱きしめた。そうして、これは夢じゃないと意識がハッキリしてきたあなたは浦原の袖を引っ張った。
(なまえ)
あなた
浦原さん!あの子は!
あの子達は無事ですか!?
意識を失う直前にいた、井上と呼ばれた女の子や黒崎と呼ばれた男の子と倒れていた大柄な男の子。あの後何が起きたか知らないあなたは心配で慌てて浦原に問いかけた。

この状況を。あなたを抱きしめているという状況をなんとも思っていないのか...男と意識されてないのでは?となんだか浦原は少し複雑な想いだ。

それはそれとして。
浦原喜助
アナタは...
浦原喜助
いつも他人の事ばかりですねぇ
死にかけるほどの危険な目にあったというのに。
浦原喜助
あの子達は全員無事ですよ
...怪我が1番酷かったのはアナタです
浦原喜助
傷は全て治りましたが、2日も目を覚さなかったんですから
浦原喜助
どれだけ心配したと...
夜一
そうじゃ!
ガラリと扉を開け放って現れた、謎の褐色美女の登場にあなたはとても驚いた。
(なまえ)
あなた
えっ!?
テッサイ、雨、ジン太とは顔を合わせたことがあったが。こんな美女とは会ったことはない。まさか浦原の恋人...!?と、いろんな想像があなたの脳内を駆け巡る。
夜一
心配していたのは喜助だけじゃない!
儂も心配しておった!
夜一
もっと己の事も考えろ!バカ者!
美女はぐりぐりとあなたの頭を撫でまわす。わりと強めに撫でられているあなたはぐわんぐわんと目を回している。
浦原喜助
夜一さん...あなたの名字サン混乱してるっス
夜一
ん?
夜一
ああ、そうじゃった!
この姿で会うのは初めてじゃのう
(なまえ)
あなた
え、え?あの...今、夜一さんって?
夜一はあなたの頭から手を離し、ズイっと顔を近づけた。その瞳は猫の夜一にそっくりで金色のような黄色い瞳だった。
(なまえ)
あなた
美人猫の...夜一さん?
呼ばれた夜一は嬉しそうに笑みを浮かべる。
夜一
おうおう、おぬしは本当に可愛いのぅ
どれどれ、と夜一はまたあなたを撫でまわす。今度は優しい手つきだったのであなたは美女に撫でられるという事実になんだか照れてしまう。あわあわとしているところに浦原のストップが入った。
浦原喜助
夜一サンそろそろ...
夜一
!...ああ
意外にもあっさりとあなたから離れた夜一は浦原の横へどかりと腰を下ろした。
浦原喜助
あなたの名字サン、アナタは既にこの戦いに巻き込まれてしまった...
浦原喜助
今から全てをお話し...
                    ぐぅ〜〜〜
(なまえ)
あなた
.......っ
浦原喜助
.....
夜一
......ふ
浦原喜助
そうっスよね、2日も寝たきりでしたよね...
(なまえ)
あなた
ご、ごめんなさいっ
浦原喜助
まずは食事からにしましょ〜か!

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