いつもの通学路。
そこを歩きながら俺はため息をついた。
最近考えごとが多すぎて寝不足だ。
気がついたらいつも璃楽とそのきょうだい達のことばかりを考えている。
なぜなら、璃楽たち精暖乃華きょうだいは普通の人間ではなく、“魔法界の人間”なんじゃないかと感じるからだ。
魔法界。
それは、実在することのない人間が創り出した架空の世界だとされている。
でも、俺は魔法界が実在すると信じている。
俺がそう考えるにはある理由があった。
二年前のある日、父さんが道端で一冊の本を拾ってきた。
見るからに怪しい見た目のその本には、実際あるはずのない魔法界の歴史や歴代の王、魔法の呪文や魔物などが細かく載っていた。
考古学者である父さんは、それを見てひどく心を奪われたらしい。
それからは毎日のように魔法界のことについて研究している。
そして、父さんと同様に、俺も見たこともない魔法界という世界に心を奪われた。
だから俺は魔法界のことを信じているし、そんな世界に憧れている。
まぁ、そんなこと言ったら絶対に馬鹿にされるだろうから、誰にも言ったことはないけど……。
教室に入ると真っ先に優羅が声をかけてきた。
優羅、いつも元気だな。
元気がない日をほとんど見たことがなくて苦笑いがでてくる。
璃楽とも挨拶を交わして、自分の席に着く。
珍しいな。この時間にはいつも結嬉は来ているのに…。
____ガラガラッ。
そんなことを考えていると、ちょうど結嬉が教室に入ってきた。
真っ先に結嬉のところにかけよって、声をかける。
続いて、璃楽と優羅も結嬉に駆け寄ってくる。
気になっていたことを聞いてみると、結嬉は眠たそうに言った。
そういうことかっ。
結嬉に何かあった訳じゃなくて良かった。
璃楽が意外そうに言う。
____キーンコーンカーンコーン
みんなで楽しく話していると、HRが始まるチャイムが鳴った。
俺達は、慌ただしく席に着いたのだった。
____キーンコーンカーンコーン
三限目が終わるチャイムが鳴って、担当の時森先生が言った。
その途端、みんなが立ち上がる。
確か、次の時間は体育館だったよな。
そんなこと考えていると、優羅達に声をかけられた。
(※みんなすでに体操服に着替えていますby作者)
そう言って立ち上がる。
なかなか立ち上がらない結嬉に優羅が声をかける。
そんな会話をして、三人で教室を出た。
結嬉、一人で置いて行って良かったのか…?
やっぱり、一緒に行った方が良かったんじゃ……。
…でも、大丈夫って行ってたし…。
俺がそんなことを考えながら無言で歩いていると、急に璃楽が話しかけてきた。
二章に続く!!
毎日投稿二日目~!
さきちゃん作の番外編~!
次回は恐らく一年後に投稿されると思うのでお楽しみに~!((殴
ということで、一巻、完結です!
明日、最後、あとがきです!!

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。