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俺の言葉を無視した一霖が2階へと続く階段の最後の段をジャンプするように登る。
2階は確か…
狭い売店とそれとは反対にホテルなのかと疑問に思いたくなるくらいに広く本格的なジムだった。
一般的なジムに置いてあるマシンは一通りあるように見える。
そう言うと、手を振って呉さんは駆け足で売店へと入って行った。
俺達も探そうとジムに足を踏み入れる。
部屋の四隅に行って、晩餐へとの鍵を探し始める。
まだ一霖しか持っていない。欲を言うなら、俺達の人数よりも多い数の鍵を手に入れて他の人にも渡してあげたい。
10分程経った頃だろうか。
ランニングマシンを見ていた龍が俺を呼んだ。
何か変なもんを見つけたと思い、さっさと適当に返事をしようと俺は龍の元へ。
だが、そこで俺が見たのは想像と違った物。
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やっほーい、ユリちゃんだよ!
これを見つけたのは誰か知らないけどー、
流石に説明無しはきつそーなので説明書!
まぁ、簡単に言えば“心拍数上げず走る”だね。
パラメーターがあるっしょ?
それが赤にならないように気を付けて、
1.5km走ったら鍵は手に入りまーす。
なんて簡単!
やっぱ走るなら運動が出来る人かなぁ。
ではでは、ご健闘を〜!
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………逃げれなくなった。
龍に背中を押されて、俺は強制的にランニングマシンに立たされる。
飯が待ってると言われると腹減って走る元気とか全く無いんだけど…
…そんなことを思っても龍はお構い無し。
諦めた俺は溜息を零しながら心拍測定器を身につけると、スタートボタンを押したのだった。