第48話

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2026/04/04 01:04 更新
あなた
......ん
東言
あなたの下の名前ちゃん...!
莉央
あなたの下の名前!
東問
あなたの下の名前ちゃん!
目を覚ますと、男性の方2人と女性の方1人が今にも泣き出しそうな顔で知らない人の名前を叫んでいた
“あなたの下の名前”って、誰?
そもそもに、私って......?
ここはどこなの?
あなた
......あの、ここはどこですか?
東言
ここは...病院だよ
莉央
あなたの下の名前......、事故にあって......
東問
...1週間、目覚まさなかったんだよ?
3人の話によると、あなたの下の名前というのは私の名前みたいだ
そして私は事故にあって、1週間意識がなかったらしい
...どうしよう、何も覚えてない
あなた
...改めまして、こ、こんにちは
3人
??!
私は開口一番にここがどこかを聞いて挨拶をしていなかったので、挨拶をすると3人の方は目を見開いて驚いていた
この3人の方は、私とどのような関係の人なんだろう?
東問
......と、とりあえず僕、先生呼んでくる!
しばらくの沈黙の後、1人の男性の方が焦ったようにそう言って部屋を出ていった
莉央
......え、どうゆうこと?
東言
......分からないけど、たぶんゴニョゴニョ
莉央
え?!?!
東言
ちょっ...!
ここ、病室だよ!
莉央
あ、ごめん......
東言
...気持ちはわかるけどね......
莉央
...どうして、あなたの下の名前が......😭
東言
.........
病室に残ったお2人はなにか分かったみたいな様子だったが、とても信じられないみたいで言葉が重たかった
私自身も何も分からないことにだいぶ焦ってはいる
まず、私は誰なのか
そして、この人達は誰なのか
どういう経緯で事故にあったのか
何一つ覚えてない
......つまり、もしかしたら......
先生
お待たせしました
すると、そのとき先生と看護師さんが何人かやって来た
先生
こんにちは
目が覚めてよかったです
1週間も意識がなかったんですよ
あなた
こ、こんにちは...
あ、はい
それは先程、こちらの方々から聞きました
先生
......そうですか
あなた
私の返答に先生は少し間を開けて頷いた
私は先生の反応に違和感を感じたが、特には聞かなかった
先生
まず、心拍を聞きますね
気分はどうですか?
あなた
だ、大丈夫です
状況がよく分からないまま心拍確認が始まり、私は緊張のあまり舌足らずな喋り方になってしまった
先生
緊張しなくて大丈夫ですよ
ゆっくり深呼吸してください
あなた
は、はい...
先生
...うん、問題ありませんね
あなた
あ、ありがとうございます...
心拍に異常はなかったみたい
一先ず、安心かな
先生
次にいくつか質問をさせていただきます
素直にお答えしてください
あなた
分かりました
次は、質問に答えるみたい
先生
まず、お名前を教えてください
あなた
......っ
早速、分からない質問が来てしまい言葉が詰まる
先生
...正直にお答え頂いて構いませんよ
あなた
......皆さんが、私のことを“あなたの下の名前”と呼んでいたので、たぶんあなたの下の名前?です
先生
それは、あなた自身は名前が分からない、ということですか?
あなた
......はい
先生の言葉に頷くしかなかった
私は...分からない
先生
では、ここにいる3人の方の名前は分かりますか?
3人
......
先生の質問を受け、私は改めて3人の方の顔を見た
...だけど......
あなた
......すみません、分からないです
3人
......っ
私は申し訳なく答えると、3人の方は悲しそうな表情をした
本当にすみません...
先生
...そうですか
では、次になぜここにいるか分かりますか?
あなた
えと......事故にあったみたいです
...これも聞いた話で、私は何も......
先生
...分かりました
では、1+1の答えは分かりますか?
あなた
...2です
ここにいる理由を聞かれた後に、急に算数の問題を聞かれ私はびっくりしながらも答えた
先生
正解です
次に、この紙に「びょういん」を漢字で書いてください
次は漢字問題みたいだ
渡された紙とペンで、すぐに「病院」と書いた
なんで急に小学生の問題が?
先生
これも正解です
......やはり、そうでしたか
東言
...先生、やっぱりあなたの下の名前ちゃんは......
先生
みなさんもお気づきですか...
先生やみなさんの反応から私も確信を得た
やっぱり、私は......
先生
あなたの下の名前さん、あなたは......記憶喪失になってしまったようです
あなた
.........そうですか
先生の言葉を聞いて私は頷くしかできなかった
そもそもに、体中に包帯が巻かれている時点でなんとなくの察しはついていた
頭がいちばん包帯が巻かれてるようだし
でも、まさか自分が......
先生
...何となくわかってましたか
あなた
...目を覚ましてみなさんが私に呼びかけてくださったんですが、あなたの下の名前という名前に心当たりありませんでしたし、みなさんのことも分からなかったので......
先生の言葉に私は淡々とそう返した
...もう、最初から受け入れてはいた
先生
では、1つ1つ説明しましょうか
そこから私に関する説明を先生がしてくださった
私の名前はあなたの名字あなたの下の名前、年は24
血液型はO型
1週間前に交通事故にあい、この病院に運ばれたそうだ
先生
では、我々はこれで...
ひとしきりの説明をされた後、先生と看護師さんは病室を出た
あなた
...あの、お名前聞いてもよろしいですか?
東言
東言です
莉央
上田莉央です
東問
東問です
この3人は私の仕事仲間の方みたいで、特に私とよく関わっている人物だそう
東言さんは3人の中で一番大人っぽく、上田莉央さんは可愛らしい感じで東問さんはあどけなさが残る感じの人だなという印象だ
年は莉央さんは私と同い年だけど、言さんと問さんは5歳上らしい
苗字から何となくわかっていたが、言さんと問さんは双子で問さんがお兄さんみたい
そして...問さんと莉央さんは最近、結婚式を挙げたそうだ
よく見ると、左手薬指にお揃いの指輪が......
東問
...いっぱい説明受けて疲れちゃうよね
あなた
い、いえ、全然......
あなた
あの!
この度は、ご心配とご迷惑をおかけして申し訳ございません!
問さんの言葉を否定したあと、私はすぐに頭を下げ謝罪した
むしろ、困惑なされてるのはみなさんの方だと思う
3人
......あはは笑笑笑
あなた
...え?
少しの沈黙の後、聞こえてきたのは3人の笑い声だった
私は驚いて頭をあげた
...何で笑って......?
莉央
...笑っちゃってごめんね笑
東問
あまりにもいつものあなたの下の名前ちゃんすぎて笑
東言
...記憶が無くても、変わらないね
どうやら、記憶がない私でもやっている事があまりにもいつも通りすぎて、笑ってしまったみたいだ
...良かった、やっと笑顔を見ることができた
あなた
...みなさん、笑顔が素敵ですね
莉央
...っ、それも
東言
...あなたの下の名前ちゃんがよく言う言葉だよ
東問
特に言ちゃんに言ってるよね
私は記憶が無くても、考えは一緒みたいだ
何となく、私のことが分かってきた気がする
あなた
...私、絶対にみなさんのこと、自分のこと思い出します
だから......待っていてくださいますか?
3人
...もちろん
私のわがままにみなさんは泣きそうな、でも嬉しそうな表情で頷いてくれた
みなさん、とってもいい人
だから、早く思い出したいって思うんだろうな~
...早く、みなさんを安心させたいな

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