彼女は、はぁとため息を付き
どこからか、小さな黒い板を取り出し、白い石で何かを書き進める。
その文字は、まさに機械的でどこにも間違えさえなかった。
長ったらしかったので、割合させていただこう。
この世界には、主に八つの種族がいる。
・人狼族(ウルフ) ・吸血族(ヴァンパイア)
・機械族(ロボット) ・森精族(エルフ)
・人類族(ヒューマン)
・人鬼族(ゴブリン)
・水霊族(セーレーン)
・神様族(ゴッド)
こういうのがその種族な。覚えろよ。
ということらしい。
ヒジンは質問するが、KUNにことごとく無視される。
つまりはこういうことだ。
魔法の力が強すぎると暴走してバカになるってことだ。
あーはいはい完全に理解した。
KUNが勢いよく後ろを振り向く。
が、手が近づきすぎたのかKUNに触れる。
勢いよく驚く。
怒る←イマココ!
息を切らしたまま、髪?をボサボサにして、倒れた体をゆっくりと起こす。
KUNの顔が少しだけ曇る。
どうした?と声をかけようとするも、そんな空気感ではない。
感情を持たないはずの機械族に、どうしてこんなに緊張感がないのか、どうして感情があるのか。
俺の中では、もうわからなくなっていた。
ただ、わかることは。
こいつといることが楽しいだけ、
KUNが、とん、と肩を叩き大きな人間の街を指差す。
母さんを助けに?あぁそういえば最初にあったとき言ってたな。
...え、
うそ、だろ?