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第2話

二話「常識」
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2023/09/15 06:18
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
...まず、お前は八種族(オクターウ")のことを知ってるか?
ヒジン
知らないっす...
彼女は、はぁとため息を付き
どこからか、小さな黒い板を取り出し、白い石で何かを書き進める。
その文字は、まさに機械的でどこにも間違えさえなかった。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
まず、お前の種族人狼族。
次に俺の種族、機械族だな。あとは人類族とか人鬼族とか...
水霊族とか、〇〇...
長ったらしかったので、割合させていただこう。
この世界には、主に八つの種族がいる。

・人狼族(ウルフ)   ・吸血族(ヴァンパイア)
・機械族(ロボット)  ・森精族(エルフ)
・人類族(ヒューマン)
・人鬼族(ゴブリン)
・水霊族(セーレーン)
・神様族(ゴッド)

こういうのがその種族な。覚えろよ。
ということらしい。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
で、それぞれ得意とする魔法が違う。
人狼族の場合は、身体強化や初期魔法が限界。
俺みたいな機械族の場合はほとんどの魔法は使えるけど、その場合は魔法の劣化版になる。
ヒジン
俺みたいなバカでも初期魔法は使えるんすかー?
ヒジンは質問するが、KUNにことごとく無視される。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
稀に、その魔法の力が強すぎて暴走することもある。
それがさっきの種族にはどこにも当てはまらない、「魔物化」だ。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
「魔物化」はすべての種族に起こるが、基本的には町中には侵入してこない人狼族や、人鬼だけ。
その仕組みは明らかにされていなくて、すべての医療関係者や魔物研究科が総出で調べているけど、未だにわかっていない。
つまりはこういうことだ。
魔法の力が強すぎると暴走してバカになるってことだ。
あーはいはい完全に理解した。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
ここまでで質問は?
KUNが勢いよく後ろを振り向く。
が、手が近づきすぎたのかKUNに触れる。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
うわ"ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!???
勢いよく驚く。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
な、なにすんだよっ!?
怒る←イマココ!
ヒジン
いや、手を上げただけ...
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
はぁ、はぁ...そ、そうか...
息を切らしたまま、髪?をボサボサにして、倒れた体をゆっくりと起こす。
ヒジン
ホラー、苦手なんすね、
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
う、うるせぇ...
KUNの顔が少しだけ曇る。
どうした?と声をかけようとするも、そんな空気感ではない。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
俺だってそうはなりたくなかったさ、
ヒジン
wホラー苦手な機械族ww
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
はぁ!?お前もやれよ!!
ヒジン
嫌だねwww
感情を持たないはずの機械族に、どうしてこんなに緊張感がないのか、どうして感情があるのか。
俺の中では、もうわからなくなっていた。
ただ、わかることは。

こいつといることが楽しいだけ、
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
なにしんみりした空気感にしようとしてんだ。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
さっさとお前の母ちゃん助けに行くぞ。
KUNが、とん、と肩を叩き大きな人間の街を指差す。
母さんを助けに?あぁそういえば最初にあったとき言ってたな。
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
とりあえず、耳隠せ。尻尾も隠しとけ。
俺のご主人様ってことにしとくから、そうしたら人狼でも入れる。
ヒジン
え、街ん中はいるん?
プロトタイプ-k-n-u新式12.5
お前の母さんは、今日中に売られる。
...え、
うそ、だろ?

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