Oriens side
東のヒーロー本部の休憩室に、赤城の明るい声が響いた。
佐伯が煙草を燻らせながら、ウェンを横目に見た。
佐伯が聞くと、ウェンはいたずらっぽく口角を上げた。
3人がごくりと唾を飲んだ瞬間、ウェンは高らかに宣言しながら3人に資料をつきつけた。
3人は自分の耳を疑った。
部屋に沈黙が訪れた。
その数秒後…。
3人は絶叫した。
深夜の山奥の廃墟?
そんなの、ホラーゲームの定番の舞台じゃないか。
いくら野郎のヒーロー×4でも、ゲームの世界だったら一発KOだろう。
しかもいわくつきときた。
ここまで綺麗に条件が揃っていると、一周回って何かの間違いではないかと疑いたくなる。
絶望する3人を横目に、ウェンは満足そうに頷いた。
ビビりの佐伯は、良い声で幼稚園児のように喚く。
それを聞いた瞬間、佐伯は人が変わったようにガッツポーズをした。
宇佐美の胸元にいるきりんちゃんが、きらきらした目で宇佐美を見つめる。
「自分、やれます!いつでも任務行けます!」とでも言いたいような表情だった。
さっきまでの緊迫した雰囲気から一転、4人はまったりと作戦会議を始めた。
…この後どんな目に遭うかも知らずに。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!