第27話

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2020/06/10 08:00
°



あなたside



ー家ー



神くんに送ってもらい家に着いてからも

神くんの言葉が、私の頭の中でグルグルと巡っていた



「守り方って色々あるんだよ」



私は正解も間違いもない選択肢から

伝えないことで紫耀くんを守ろうとしている



これは、間違いではない



でも、正解でもない…?





どうして、正解も間違いもないんだろう




あなた(さっき神くんに聞けばよかった…)



神くんは哲学者みたいだな、とか思っていると

ふと頭がグラついたように感じた



嫌な予感がしたので、体温を測ることに



ピピッ



あなた「37度5分…」



あなた(紫耀くんの風邪が移ったのかな)

あなた(…この体温なら明日までには下がるよね)



☎︎♪♪♪〜

と、電話がかかってきた



あなた「もしもし?」

紫耀『もしもーし』

あなた「紫耀くん?」

紫耀『帰り着いたー?』

あなた「うん」

紫耀『大丈夫?』

あなた「何が?(笑)」

紫耀『体調悪くなったりしてないー?』

あなた「平気だよ」

紫耀『残業してくれてたから明日休んでもいいよ!』

あなた「大丈夫だって(笑)」

神『《ただいまー》』

紫耀『あ、神帰ってきた』

あなた「ね、神くんに変わってくれない?」

紫耀『ん?いーよー』




神『もしもし?』

あなた「ねぇ、どうして正解も間違いもないの?」

神『ん?何が?』

あなた「さっき言ってたじゃん」

神『んーあなた、自分で考えな?』

あなた「……ですよね…」

神『でもあなたなら多分すぐ答え見つかるよ』

あなた「…ありがとう」

神『いーえ』

紫耀『何が正解で何が間違いなん?』

あなた「え、紫耀くん聞いてたの?」

紫耀『俺に聞かれたらまずい話してたわけ?』

あなた「んー、ちょっとね」

紫耀『はぁ、関係疑うぞ』

あなた「何言ってんの(笑)」
あなた「元気そうでよかった」

紫耀『おかげさまで( `-´ )』

あなた「あれ、機嫌悪くなっちゃった?」

紫耀『なってねーよ』

あなた「(笑)」
あなた「じゃあまた明日ね」

紫耀『無理すんなよー』

あなた「ありがと」


.
.
.


神くんにあれは愚問だったな、と、思い返し後悔した


あなた(自分で考えなきゃ意味ないじゃん)



外の夕焼けを見ながら、

神くんに言われた数々を思い出していた


が、しばらく考えた後、

夕暮れと共に私は眠りに落ちてしまった






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