小説更新時間: 2026/03/31 04:30
連載中
面会に来る人

- ミステリー
- オリジナル
事故のあと、私は精神科病棟に入院した。
両親は来られない。
友達も来ない。
私は、ずっと一人のはずだった。
なのに毎週水曜日の午後、
必ず誰かが面会に来る。
顔は見えない。
名前も分からない。
ただ静かに座って、
他愛のない話をする。
「今日は天気いいね」
「ちゃんと眠れてる?」
怖くはない。
むしろ、その時間だけ安心できた。
看護師に聞いても、
面会の予定は入っていないと言われる。
退院の日が近づくにつれて、
その人はほとんど話さなくなった。
最後に会ったとき、
私は勇気を出して聞いた。
「……また来てくれますか?」
その人は、少しだけ黙って——
とても優しく頷いた気がした。
それ以来、
水曜日にドアが開くことはない。
両親は来られない。
友達も来ない。
私は、ずっと一人のはずだった。
なのに毎週水曜日の午後、
必ず誰かが面会に来る。
顔は見えない。
名前も分からない。
ただ静かに座って、
他愛のない話をする。
「今日は天気いいね」
「ちゃんと眠れてる?」
怖くはない。
むしろ、その時間だけ安心できた。
看護師に聞いても、
面会の予定は入っていないと言われる。
退院の日が近づくにつれて、
その人はほとんど話さなくなった。
最後に会ったとき、
私は勇気を出して聞いた。
「……また来てくれますか?」
その人は、少しだけ黙って——
とても優しく頷いた気がした。
それ以来、
水曜日にドアが開くことはない。
チャプター
全2話
1,899文字










