無言でスタスタと風鈴高校へと歩いて行く
桜くんの隣へ小走り気味に歩く。
パン屋のおじちゃんからアンパンを1個貰い、
食べながら歩く。
桜くんを待ってたら遅刻してしまう。
置いていこう。
苦笑いを浮かべて私の手元を見る登馬くん。
貰った食べ物で2週間は持ちそう。
登馬くんと並んで歩き、校舎に入る。
今年1年の子、2年の子、3年の子がわらわらと集っている。
こんなに絵面がイカついのは初めてだ。
登馬くんに保健室まで送ってもらい、
比較的綺麗な保健室の扉を開く。
保健室には飴を咥えてスマホを弄っている梶くんがいた。
ヘッドホンは首にかけてあり、
私が保健室に入ってきたのに気付いてくれた。
棚から絆創膏を取って梶くんの人差し指に貼る。
人差し指のささくれ程度なら消毒はしなくていいでしょう!
知らんけど。
梶くんが指差した先には絆創膏等が入っている棚があった。
保険室の常連客すぎてどこに何があるのか暗記しているのだろう。
新しく街の人に貰ったおにぎりを食べていると
梶くんがヘッドホンをつけながら立ち上がった。
掌に置かれた桃味の棒付き飴を
大切そうに制服のポケットに入れ、
私の頭を1往復撫でてから保健室から出ていった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。