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第3話

課題。
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2022/08/10 05:06 更新











8月8日

僕は最後の補習

毎日毎日補習があるなんて聞いてない

やっとメインの夏休み課題に取り組める時が来た



あれ?

そう云えば芥川は?




















僕は補習が思ったあと

複雑な気持ちで携帯のパスワードを解き

LINEの画面を開く

もちろん芥川からの連絡は無しだ

あの時〈一日で終わらせる〉と云った瞬間の

僕の心の中の期待はどこへ行ったんだ

まァ、僕も補習があるなんてあの時は

すっかり忘れていたのだけれど。



『芥川聞いてくれ』



この文字を送って数十秒後『既読』の文字がつく



『何だ』

『やっと補習全部終わったぞ』

__御前の方はどうだ、一日で終わらせるなんて

  云っておいて全然終わってねぇじゃん



しばらく既読がついた儘だった

云い過ぎたかな

するとぽん、と相手の方の吹き出しが

ひとつ増える



やつがれは全て終わらせたが?』

__一日で



腹の立つ倒置法の後

ひとつの写真が送られてくる

それはどう見ても先生が芥川用に

作ったプリントだった

参加していない授業の項目があり

その隣のマスには行った日付けを書くように

なっている

そのマスには見事に夏休み初日の日付が

ずらっ、と全てのマスに記入されている



『…流石芥川』

『貴様。課題は如何した』

『今日から取り組むつもり』

『そうか』

『てか、まさか御前もう課題終わったのか?』

『嗚呼』



僕は驚きのあまり気持ちが複雑だったので

絵文字を送った



こんなのを



😩




















僕は一生懸命課題に取り組んだ

芥川になんか負けてられるか!



でも僕にとって1番最悪で

やりたくない課題がある

それは…










" 地理。街の中で自分の観光地を探そう "










何だこの卑劣極まりない課題は。

横浜だぞ、中華街があるじゃないか

他にも観光スポットは沢山ある

これさえも芥川は終わらせたのか

流石だな、と心の底から珍しく尊敬の意。

芥川はどこにしたのか聞いてみたいが

絶対彼奴は〈どうせ似せるだろう〉なんて云って

僕の心を読んで教えてくれないだろう

しょうがない。この課題の為に出かけようか

等と考えていた



「あ、」



僕は思いついた

この課題を " 遊び " として

横浜周辺を探索。

芥川を誘うのは如何だろうか

そしたら芥川と一緒にこっそり課題を

行うことが出来る

最高の案だ。

僕は早速芥川を誘う



〈承知〉のこの2文字が送られてきた。

課題は難なくこなせそうだ










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