身長の3倍はあるデカイ扉を開け、豪華な部屋が視界に入っていく。
机にはギルド長と思わしき爺さんが座っており先刻の事について説明を求めてきた。
「血族でもない子供の仮登録などエーレンフェストでは前例がない目的がはっきりしない限り登録を許可できんな」
「この子たちが持ち込んだ物が何か知りたいと?」
「まぁそうだものによっては別の店で取り扱った方がいいかもしれん君のところは少し手を広げすぎだからな」
商品価値が高ければ横取りするという心算らしい、実に上層部らしい考えだ
そこからベンノとギルド長の張り合いが始まった
結果ベンノの勝利
ざっとまとめると先刻俺が出した髪飾りはギルド長の孫娘が欲しがっていたらしくそれを餌に後日孫娘の要望の色を聞く、因みにその孫娘フリーダという娘の洗礼式に使うそうだ。中々いい商談ができたのではないかと自分では思う、決まってからルッツが心配そうな顔をしていたがまぁ大丈夫だろう(フラグなるかもしれないby主
後日 中央広場で暫く待っていると声を掛けられた、声の主は桃色の髪にツインテールをした少女おそらくギルド長の孫だと察する、彼女は自分のことをフリーダと名乗った。軽く自己紹介をした後急な立ちくらみと酷い体の苦痛に襲われた。その場でしゃがみ込みそのまま体の前方の石畳の景色が一気に視界に広がっていき俺は意識を失った。
暗かった視界が少しずつ中心の楕円型から明るくなる、気がつくと普通の平民にしてはかなり上等な素材で作られたベッドの上で寝ていた。近くにフリーダが心配そうな顔で俺を見つめていた。ゆっくり起き上がりまた倒れたのかと自分の体の弱さを恨む。一人で勝手にイラついているとフリーダが質問をしてきた
「あなたもしかして身食い?」
「身食い?」
聞いたことのない病名?のような言葉にハテナを浮かべる
「言葉がわからないかしら?そうね……身体の中に熱いものがあって自分の意思と関係なく動くことがない?」
少しピンと来た
「あります!私の体を何時も這い回っていて疑問を持ってたんです!」
少女は目を見開いた、小さく「そう……」と返した
「この病気のことを知っているンですか?」
この話題の肝心な要点を答えてもらわなければ意味がない!と俺は内心少し焦っていた
「わたくしもそうだったの だからまだ身体が小さいでしょう?」
確かに洗礼式前にしては小柄……ということは俺の身長が殆ど伸びないのは病気のせい?!
「ど どうしたら治るんですか?」
少女は暫く沈黙しとてもお金が掛かるという返答を出した
絶望的な回答、おそらくギルド長の孫であるという権力を使ってどうにか治したのだろう
だが彼女のわずかな沈黙にはそれ以外の理由が含まれているのではないかと一瞬脳裏に浮かんだが俺はそれを手で払った
「今回のような事が起こったのはすごく稀なの、だからやりたいことに全力を費やしているうちは大丈夫よその代わり心が折れたり目標を見失ったりした時に反動が来るから気をつけて」
心当たりだらけだ、今回のような事は稀だというし兎に角やりたいことに全力を費やそう
…………だけどそれって泳ぎ続けないと死んじゃう魚みたいじゃないか?………マグロみたいだな……
フリーダはあった時の表情を顔に戻しフリーダの部屋?に案内された
机に出されたのは『コルデの水』というものでコルデという木苺?の果汁に蜜を加えていただク飲み物らしい、感想としてはめちゃくちゃ甘かった…
ほわほわとした空気から本題に入る。
議題はこうだ
一つ フリーダの要望に合う色を聞く事
二つ 要望の色の糸をフリーダからお金と一緒に貰うこと「要は製作費ってモンだ」
これを踏まえて話を進めると、結果的にはこうなった。フリーダの髪飾りは二つ作り色は赤、糸のお金もふたつ作るので2倍にし話は終わった、
それとフリーダが一つ賭けを持ち出した
「わたくしが勝ったら春になったらわたくしの家でお泊まり会を決行します!!」
とフリーダが唐突に言い出した、俺は承諾していなかったのに木の板の契約書を推されて書かされ、すっかり契約してしまった、まぁ仕方ない、大丈夫だ、太宰と首領意外に負けた事は殆どない。
賭けの内容はこうだ、明日雨が降ったらフリーダの勝ち、降らなかったら俺の勝ち、流石に雨は降らないだろうと過信していたが過信と綴られたように俺の予測は外れ大雨と化した。
「井の中の蛙大海を知らず」正にその通りの出来事だった












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。