気がつけば、萌絵ちゃんと話が弾んでいた。
彼女が降りる駅も私と一緒らしく、私の隣の地区に住んでいるらしい。
身近なこと喋れて嬉しいし、同じ駅で仲間がいなかったのでとても嬉しい。
〜次は、○○駅 ○○駅〜
車両の中の放送がなり、あっという間に駅に着いてしまった。
今日は、楽しい事もあったし嬉しい事も
あった…初めの一日としては豪華
過ぎるのかもしれないが、文句なんてひとつもない。それどころかこんなに楽しいものなんてあるのだろうか、あの頃とは全く違う。
お互い手を振り、別れた。
少し寒い外の気温に対抗するかのように
暖かい夕日の光…
ほんのりとした暖かさに、眠気を誘われてしまう。一日の疲れのせいか あくびが2回も出てしまった。
自転車をこぎながら、夕焼けを眺めた。
何分かして、気づかないうちに
もうすぐ家に着くところだった。
自転車を車庫に入れる
ガチャ(玄関のドアを開ける音)
家にいたのは妹と弟だけで
リビングに、はいるなり、ゲームを
してるだけ…
学校が一日終わってから
これが家に帰ってきての日常生活
妹や弟のせいでストレスが溜まるばかりだ
ピローン(メールが届く音)
スマホの音がなり、画面をひらくと
萌絵ちゃんから届いていた。
〜メール〜
萌絵ちゃんにメールを返して
また、ピローンと音を鳴らす…でも今度は
違うようだ。
〜メール〜
他の皆からは連絡はまだないが
きっと、奈実のように
友達がいっぱい出来たに違いない…
今頃、皆どうしているだろうか?
学校の1日目…無事に過ごせただろうか?
(大丈夫、皆強いもん…新しく始まった
学校性活だって絶対乗り切れる…)
私は、自分の部屋からの出れるベランダ
から、星空をゆっくり眺めた…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。