第5話

#003
30
2026/03/03 14:59 更新

結論。無事城の中にはたどり着いた。しかし、外へ一時的に(兵を連れて)出ていた女王様は…とっくに戻ってきていた。女王様の姿を目の前にした王様…零音の顔は3秒で真っ青になり、昶の後ろに隠れる。はは、と苦笑する昶は王様が隠れたいと言えば隠すしかない。完全に凍った昶を見たグレイはため息を付き…
樂雅零音
あ!グレイ!俺王様!ねぇ、グレイ!!!!
零音を片手で持ち上げ、女王様の前に運んで下す。女王様…游離の表情は特に変わりはしなかった。がしかし、零音には分かっている様だった。
樂雅零音
グレイ〜、怒ってるよ、游離怒ってるよ…
グレイ・レヴィオスタ
知るか。悪いな、女王様。怪我はさせていないし誰もしていない。
樂雅游離
平気だ。我は分かっておる。どうせ“また“零音が急に飛び出したんだろう?
樂雅零音
うぐっ…まさにその通りです…ごめんって游離、迷惑かけてないから!
樂雅游離
零音、状況は分かっておるのか?最近城に暗殺者が入ってきたのは知っているだろうに。確かに外に出て民を守るだのグレイを迎えるだのは零音の方が適任。だからと言ってポンポン飛び出していいものでもないだろうに。
ど正論を聞いては零音は涙目になる。グレイの方へ振り返ったもののグレイは助ける気もないようで、皆の王であるはずの彼は体育座りをして顔を埋める。
露潟昶
えぇっと…これは大丈夫、なんですかね…?
昶が恐る恐る尋ねた時だった。先ほど入ってきた扉が気づかないほど小さな音で開き、失礼します、と声が響いては昶の前で立ち止まる。真っ青になるのはどうやら零音だけじゃなかった様で、昶は軽く口を開けて放心しては綺麗な直角を描いた頭の下げ方をした。
露潟昶
すみませんルイダさん!!!
ルイダ、と呼ばれたその男は矢張り小さくため息をつけば、宥める様に昶へいう。
ルイダ・レナディ
良いですか、連絡を忘れないでください。報連相、忘れたわけじゃないですよね?この国の王様なのです。緊急事態は伝えてもらわなければ。
ぺこぺこと頭を下げる昶と体育座りから動かない零音。割ととてつもない状況に耐えかねたのか一つ手を挙げる。
黒川莉々衣
花屋の2人と…情報屋を迎えにきました。こちらにいますか?
その声に游離は頷く。ヒールの音を立てて体育座りをしている零音の前に行って一つ撫でては莉々衣を案内する様に振り返る。
樂雅游離
グレイ、旅の報告を我と情報屋にしにきたのだろう?貴様も来ると良い。
グレイ・レヴィオスタ
助かる、女王様。零音はどうする?
樂雅游離
暫く放っておけばおやつでも食べに戻ってくるだろう。切り替えも早いからな、零音は。
黒川莉々衣
それじゃあ失礼します。警察の皆さんは…?
ルイダ・レナディ
レヴィオスタ様がいらっしゃいますし外で警備しておきます。王様が自ら外に出て行ったのを知ったのか毒華も一旦引いて暗殺者…“ルーズム・ラヴィス“という人に厳選した様ですから。私と…部下1人が居れば十分でしょう。
露潟昶
ルイダさん!!大好きですよ先輩、俺今度は頑張ります
ルイダ・レナディ
大きな声を出さない。それに今は職務中ですよ。城の中でもあるんですから言葉を選びなさい。
案外息が合うのだろうか。ルイダの答えにぶんぶんと顔を縦に振っては扉の外へ出ていく。それを見送った彼ら…游莉、莉々衣、グレイは零音を置いて別部屋へ行くのだった。

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