※tkdbの最初の方の時の時間軸です
No side
入学式直後、部屋を訪れていた磴に冠氷はそう尋ねた
訳がわからず塔真は困惑するが印象的な見た目に唯一の女グールであるあなたの慧海の印象は強かったため、よく覚えていた
その言葉に冠氷は舌打ちをした
2人の過去の関係を知らない塔真は流石に驚いた
フロストハイムの健診はDA総合医療センターが担当しているというのになぜわざわざモルトクランケンの寮生であるあなたの慧海を指名するのかと困惑した
だが拒否をすることもできない
塔真は不思議に思いつつ理事長に連絡し、あなたの慧海を冠氷の担当にするよう掛け合い、あっさり承認された
あなたの慧海side
DAに入学して早々モルトクランケン寮生として生徒達の検診をして回ることとなり、用意をしていると副寮長が衝撃の事実を私に告げた
入学早々何なのだろうかと思い、書類を確認した私は驚愕した
寮長はフロストハイムをなぜか毛嫌いしてるので私も嫌いとかではないが不仲なら向こうも関わりは避けるだろうし大してフロストハイムと接点は持たないだろうと思っていたが想定外だった
まさかじ…いや、冠氷さんまだこの学園にいたなんて思いもしなかった
気まずいっちゃ気まずいが断る理由もない
私はそう思い受け入れフロストハイムへ向かった
寮に入ると冠氷さんに言われていたのか待っていたここの副寮長である磴塔真さんにそう告げられ、私は彼の跡をついて行く
しばらく待ちたどり着いたのは大きな扉の前だった
磴さんがノックをすると扉が開く
私だけ入るのかと困惑しつつも、私は中に入る
久しぶりに見た彼の顔はあの日最後に会った時よりも成長していたがあの美しさは健在だった
真奈が惚れるのとなんか納得だな、とは思う
壁に体が押し付けられ、目の前には冠氷さんの顔があった
あ、なんかわからんけど怒ってらっしゃる
何でそんなに辛そうな顔をするのだろう
私は静かに、ぺこりと頭を下げた















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。