第10話

9話ー絶対絶命Get over!ー
91
2022/06/25 14:01
教室を出てまず先に感じたのは体育館に入る時は気が付かなかった異様な寒気だった。

するりと頬を撫でるような気味の悪い冷や汗を流し足が震えてしまいそうな程の威圧と殺気と視線を感じる廊下。

いつも学校に楽しく通っている為更に普段感じない寒気さが強く感じた。外に出てすぐわかる「何かいる」かんじ。

その中でも特に驚いたのは目の前から殺気がすることだ。キリシュとデュースのものだった。デュースは昔の喧嘩からきっと睨み返しているのだろうとわかるけどキリシュの方は今にも襲いかかりかねない程の殺気だった。
ソエラ・セルリアン
怖いからやめろマジで!
急にびびった高めの声とペシッという軽く叩いた音で気が抜け、空気感が軽くなる。
キリシュ・ピーコック
あてっ
デュース・スペード
でも凄い殺気だな……ここにはいない方が良さそうだ
グリム
いや殺気出てたのはお前らもなんだぞ……
いきなり普段のペースになった為涙がでそうになる。

正直言うとこの状況も、何もかもが怖いのだ。魔法も使えない、普通の一般人なんだ私は。こんなとこに耐性があるわけがない。きっとソエラはキリシュで慣れているのだろう。キリシュはよく「ヤンキーじゃん」などと言われていたから。


ふぅと一息ついた瞬間、異様な重い空気が急に私たちを襲いかかった。とんでもない程の殺意。敵意……今まで向けられたことの無い目。キリシュ達が言ってた女だ……!とすぐさま気付く。

ソエラも空気から察しているようで青ざめ冷や汗を流し泣きそうになりながらも、震えながらも負けじと一生懸命睨みつけマジカルペンを構えている。
グリムも、怯えながらも威嚇して今にも魔法を使いそうだ。デュースも青ざめて冷や汗を流しながら、こちらも睨み返しバットを構え戦闘態勢をとっている。
いつも自信満々のキリシュだって、少し青ざめているし少し冷や汗をかいている。しかし笑いながら木刀を構え相手は私だと言わんばかりに私達の前に立っている。

パシンと自分の頬を叩く

いまこの中で一番ビビってるのは私だ。約立たずになるんじゃない。実力を見込んで連れてきてくれたんだから!守られてばっかりじゃダメなんだ!今まで何を学んできた!?なんで着いてきたんだ!?ちゃんと立て!臆するな!乗り越えろ!そう自分を奮い立たせた。

涙目になりながら女を睨みつける。
こゥぐンは゛ ド こ

女の声はガラガラだった。ギョロリとこちらを見つめながら言った
あなた

し、知らない…!

う゛ソダ

女は私の方にヌッと近寄って手を振り上げられる。足がすくんで逃げられない、どうしよう、なんて考える暇もなくて私は思わず目を瞑った





「「「知らねぇっつってんだろ!!!!!!!」」」

ドガンと大きな音が鳴った。目を開けるとデュースに抱えられてソエラが防壁を作ってくれてグリムが火を噴いて女を威嚇していた
う゛ゾだ……


ウそ゛ダゥソダう゛ソダ!!!!!!!

女は益々力を強めてソルの防壁を強く殴る。グリムの火が効いていないのかと思うほどに強い攻撃だった
ソエラ・セルリアン
う、……ッ!
あなた

ソエラ!!

その瞬間、ミシリと音がした
キリシュ・ピーコック
さっきから好き勝手いいやがってよォ……テメェー中心に世界回ってねェーーーーんだっつーーーー……のッッ!!!!!!!
キルが女の腹部に横から木刀で殴った音だった。女は勢い良く吹き飛びガラガラと瓦礫の崩れる音がする
キリシュ・ピーコック
ソエラァ!、無事ぃ?!ッこちとらヒステリックに付き合ってる暇ねェんだよなァ……
こっちを見た瞬間コロリと対応が優しくなるキリシュに私はとても安心してしまった。

その瞬間、女が体を起こした音がした
キリシュ・ピーコック
……ア?まだやんのか?
キリシュが睨みをきかせると女はフラフラと立ち上がり、「ここにはいない、いたらたすけにきてくれる、どこにいるの、いたいよ、たすけて、こうくん」と呟きながら何処かへ行った
あなた

助、かった……?

ソエラ・セルリアン
そうらしいね……ハハハ……
グリム
怖かったんだぞ……
デュース・スペード
なんなんだろうなあいつは
キリシュ・ピーコック
こうくんって言ってたよな、誰のことだろ
ソエラ・セルリアン
さぁ……
あなた

とりあえず、スレに書き込む、ね

デュース・スペード
あぁ、頼む
552 小エビ
ちょっとご報告があるんだけど
あなた

……あれ?552?

キリシュ・ピーコック
どった?
あなた

いや……最後キリシュが打った時522だったのにもう552になってて

ソエラ・セルリアン
え、進みはや…うわ
グリム
でゅ、でゅーす…?
キリシュ・ピーコック
うわ怖w
振り返るとデュースがぶちギレていた
あなた

ひぇ……

まぁでも気持ちはわかる。さっきこっちはとんでもない修羅場だった為来たばかりだが疲労が少しは溜まっているのだ。その中頼みの綱のスレッドまでも一気に30くらい消費されていたら怒ってしまうのも仕方がない
553 名無しの魔法士
お、あ、小エビ!こっちは平和に雑談してたぜ!どうしたんだ??

554 名無しの魔法士
あっ遡るなよ????まぁ別になんかこう…やましいことは話してないんだけどな???特に大事な事でもないし????な???

555 スペード
おめーら……何してんだ

556 名無しの魔法士
>554 バカ墓穴掘るなってヒェ……

557 名無しの魔法士
初登場なのにスペード……おこ??

558 ハート
なんでこんなスレッド進んでんの?

559 名無しの魔法士
えっと、それはその

560 ハート
考察とかならまだわかるけど雑談?しかも何?大事なことじゃないやましい話なんだ?

561 名無しの魔法士
あのそれは誤解で

562 ハート
546、536、532

563 名無しの魔法士
そ、その数字はまさか

564 ハート
これ、やましい話じゃないんだ〜?

565 ハート
まださ、俺達そんな状況進んでないんだわ、どうやったら帰れるかも全然わかんねぇの

566 名無しの魔法士
は、はい
567 ハート
それでここ以外全部何も繋がらないの。LI○Eもマジカメも、使えないから連絡取れないの

568 名無しの魔法士
は、はいぃ……

569 ハート
つまりさ、ここ消えたら頼みの綱って消えるわけ。寮長達とも連絡取れないしどうしようもねーわけ

570 ハート
雑談は全然いいよ。緊張も消えるしそれは助かる。でもね、コテハン組いないのに進みすぎでしょ

571 ハート
次のスレッド作れるかもしれないけどさ、いない時に作られてもここ立てた意味無いっしょ?

572 ペンギン
因みに怒ってんのハートとスペードだけじゃないからな

573 名無しの魔法士
ハイ……

574 ペンギン
反省しなかったら呪うから、そのつもりでよろしく♡♡

575 名無しの魔法士
>574 すみませんでしたァァァ!!!!!!!

576 名無しの魔法士
>574 申し訳ありませんでした!!!!!!!

577 名無しの魔法士
やべぇリアルに鳥肌たった

578 名無しの魔法士
画面越しに殺気が

579 名無しの魔法士
霊スペ一番いいペンギンに呪われる恐怖

580 名無しの魔法士
ハートマークが怖すぎる

581 名無しの魔法士
スペードのヤンキーの一面が……
582 ペンギン
小エビが経緯書いてくれるからとりま下開けといて

583 リクガメ
え、なにかあったの?

584 チンアナゴ
無事かー

585 ペンギン
余裕

586 リクガメ
あとごめん、先に打てたんだけど送っていい?こっちでも体育館の中探してたらちょっと2個くらい問題あって

587 イルカ
え?体育館って調べ尽くしたやんまだなんかあったん?

588 リクガメ
実はさっき、えっと、マド?が「この部屋はなんなんだ。さっきから儂を拒みよる」って言い出して、だから体育館をもっかい隅々まで探してみたの

589 ウミガメ
そうしたら体育館倉庫の端っこに箱があったの

590 ペンギン
箱ぉ?

591 リクガメ
うん、なんか凄く古そうな木箱で、御札が沢山貼られててあかないの。しかも変な臭いもするんだ……腐ったような臭い

592 小エビ
その箱、開けちゃダメかもしれない

593 ペンギン
奇遇だな小エビ、俺もそう思う。いいかリクガメ、その箱に念の為誰も触れるな。体育館倉庫に置いたまま全員体育館に居て。体育館倉庫閉めて

594 ペンギン
マド、いる?

595 マド
どうした

596 ペンギン
お前はどう思う

597 マド
恐らく貴様らの解釈であっているだろうな

598 ペンギン
マド、頼みがある

599 マド
頼みだと?

600 ペンギン
言い方を変える……お前と契約を交わそう

601 マド
ふむ、条件を言ってみよ

602 ペンギン
ここにいる人たちを守って欲しい。その代わりお前の命の保証の確保と外へ連れ出すことを約束しよう

603 マド
貴様何をするつもりだ

604 ペンギン
お前を俺の魔獣として生かす。俺の相棒にする

605 名無しの魔法士
……はぁ!!??

606 リクガメ
ちょっ

607 コウモリ
どういうことじゃ
608 マド
ふ、ははは!!!なるほどな!良いだろう、交わしてやる。貴様が戻ってきたら正式に契約を結ぶ

609 ペンギン
ふ、おうよ

610 リクガメ
も、ちょ……もう!!!!

611 イルカ
まぁもう止めても無駄だな。リクガメ、もう一個はどしたん

612 リクガメ
あ、えっともう一個っていうのはね、実は体育館の方の天井にかみだな?みたいな?のがあって

613 名無しの魔法士
え、かみだなって神棚?学校に??

614 リクガメ
そこになんか人形?みたいのもあった

615 名無しの魔法士
あ、御神体みたいなやつかな

616 名無しの魔法士
>615 あー、っぽいな
617 ペンギン
その人形ぶっ壊したり投げたりしたら出てこねーかな神様

618 名無しの魔法士
>617 コラコラコラコラ

619 名無しの魔法士
>617 やめろっつの

620 小エビ
因みにこっちはさっきもでてきた女と会った。もう殺意MAXで「こう君(?)」はどこって聞いてきた。知らないって言ったら「嘘だ」って言って襲いかかってきたけどイルカが防壁はってアザラシが攻撃してスペードが抱えてくれて、最終的にはペンギンがぶっ飛ばしてくれたから大丈夫だったよ
グリム
子分、打ち終わったか?この御神体ってなんなんだぞ?
あなた

神様が宿ってる物体とかのことだよ

ソエラ・セルリアン
このレイラの言ってる箱は?そんなやばいん?
キリシュ・ピーコック
多分コトリバコだよなー……
デュース・スペード
コトリバコ……?
キリシュ・ピーコック
あー……人間や動物の部位や血が入った呪われた箱。まぁ大体は女、子供が対象に呪われるみたいな感じだった気がする
ソエラ・セルリアン
え怖
あなた

かなり有名な都市伝説だね

グリム
ところで子分
あなた

ん?

グリム
お前の後ろにいるの誰なんだぞ?
あなた

ゑ?

カワ゛イいネェ かワいイ゛ネェ
あなた

い゛やーーーーーー!!!!!!!

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