彼女は目覚めたときに走り
走り、走り
ふと我に返った
あたりを見回しても明かりがついている家はほぼない
[会いたいよ、秀一…』
彼女はその言葉を最後に寒さで意識を手放した
倒れた場所は、「工藤邸」の前だった
この時私は一般人に対して初めて偽名を使った
それは率直な疑問だった
それから私は、沖矢昴さんの作ったシチューを食べながらこれからのことを考えていた
さぁ来た、ここは子供らしい回答をしなければならないが
真夜中に倒れている時点でおかしい
それは本当のことだった
昔の私はそうだった
小さい頃の私は
自分で言っていて不思議と辛くはなかった
いきなりそんなことを聞かれ少し驚いた
そんな会話をして私は眠りについた
久しぶりの睡眠は、朝までが一瞬だった
沖矢・赤井side____
彼女を一目見た瞬間分かった
ただ煙草を吸いに外に出ただけだった
そこで彼女が倒れているのが見えてすぐに駆け寄った
彼女は随分と冷たくなっていて、彼女が倒れていた場所の雪は赤く染まっていた











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!