第16話

三日前の決心。
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2020/11/11 09:42 更新
馬場
馬場
やっと終わった…!!
伊藤 汰一
伊藤 汰一
何とか間に合ったな。皆お疲れ。
文化祭三日前、うちのクラスは全確認を済ますことが出来た。


カフェとかいうとんでもなく大変な出し物を、


この短期間で仕上げるのは本当に疲れた。


すんごく面倒だったけど、その分楽しかった。


と言うか何だかんだ準備している時が一番楽しい気がする。


俺の言葉と共に、クラスの皆が伸びをして、


喜びを分かち合っていた。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
伊藤、この材料なんだけどさ。
足りると思う?
伊藤 汰一
伊藤 汰一
おぉごめん、
それは神坂担当だし全く分からん。
料理班の班長の中嶋が、


在庫数をまとめたプリントを差し出してくる。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
でも十分じゃないの?
中嶋 紫信
中嶋 紫信
いや、毎年文化祭人ヤバイじゃん。
去年やったけど即完売しちゃって(笑)
伊藤 汰一
伊藤 汰一
まじかよ、何か神坂多めにしたって言ってたけど、これでもか…。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
試作でちょっと使ったしね。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
あぁあのパンケーキ。
めっちゃ美味かったな。
中嶋は普通に料理が上手く、


神坂も手慣れた様子だった。


俺も味見したパンケーキも、それはそれは美味しくて。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
あはは、白織も喜んでたよ。
褒めて貰えた~ってさ。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
あーね…顔真っ赤でしたね…。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
あ。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
ん?
伊藤 汰一
伊藤 汰一
聞きたいことが、
中嶋 紫信
中嶋 紫信
はいどうぞ手短に。
中嶋と話せる時間が無くて、忘れきっていた。


今なら周りも聞いてないだろうし。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
神坂はまだ俺のこと好きでいてくれてるかな?
中嶋 紫信
中嶋 紫信
…スゥーッ…あんったさぁ、
急にとんでもないこと言うよね。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
え?そう??
中嶋 紫信
中嶋 紫信
そう!!大丈夫よ!何自信無くしてんのよ!さっきの私の話聞いてた!?
伊藤 汰一
伊藤 汰一
聞いてた聞いてた(笑)
と、笑いながらグーパンチで肩を叩いてくる。


痛くないので、最早猫がじゃれてるようなもん。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
…ってか!あんたそれってもしか…
神坂 白織
神坂 白織
紫信ちゃ…あっ、何か話してたよね…ごめんなさい…!
中嶋 紫信
中嶋 紫信
うおぉっ!?しっ、しおりっ!?
神坂 白織
神坂 白織
は、はい、白織です…!
あーあぁ、神坂驚きすぎて名乗っちゃったよ。


てか驚きすぎよね中嶋さんよ。


ほんと女子って反応が大きいよね。


って口に出したらクラスの女子全員に殴られそうだけどさ。
中嶋 紫信
中嶋 紫信
ごめんごめん、どうかした?
神坂 白織
神坂 白織
二組の宮本さんが呼んでたよ?
中嶋 紫信
中嶋 紫信
げっ、あれか。白織ありがと!
神坂 白織
神坂 白織
うっ、うん!
伊藤 汰一
伊藤 汰一
神坂。
神坂 白織
神坂 白織
はいっ、
中嶋の方から、俺の方に向き直り、


人形みたいにピシッと姿勢を正す神坂。


それでも俺はいつも通りの猫背である。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
質問してもよろしいっすか。
神坂 白織
神坂 白織
私に答えられるものなら…。
大丈夫、思ったより緊張はしていない。


きっと次にまた緊張をするから。


これで断られたら元も子もないけれどね。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
…文化祭、誰と回るの?
神坂 白織
神坂 白織
えっと、文化祭?まだ、未定なんだ。
それ、紫信ちゃんにも同じ事を…。
伊藤 汰一
伊藤 汰一
あ~ね。じゃあ、回ろう。一緒に。
神坂 白織
神坂 白織
はいもち…ろ…ん!?ほ、本当に!?
伊藤 汰一
伊藤 汰一
本当に。
神坂 白織
神坂 白織
後になってやっぱナシとか…
伊藤 汰一
伊藤 汰一
ドタキャンしないと誓いましょう。
そう言うと、頑張ってこらえているのだろうが、


溢れる笑顔を見せてくれる。


それにつられて、俺も笑う。
女子
神坂さーん!ちょっと相談が~!
伊藤 汰一
伊藤 汰一
はい、行っといで。
神坂 白織
神坂 白織
ッッ…!うん…!



もうこうなったら、文化祭の後に言おう。


まるで夏音の真似事みたいだけれど。


もちろん本気に決まっている。


俺はいつも気づくまでが遅いけれど、


気づけばすぐに行動に移してるつもりだ。
今回も同じだ。


手遅れになんかはしてたまるか。

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