ー 続 き ー
純也に言われて、やっと俺が泣いていることに気づいた。
付き合ってる時にも見せていた、純也のツンデレが久々に見れた。
はやく思い出してほしい。
あとから、純也から写真が送られてきた。
青く澄んだ海を背景に、純也くんとツーショットしている写真。
この海で、俺が告白して付き合った。
何か辛いことがあった時ここに来て、告白の日を思い出して元気を取り戻したこともある。
敗戦試合の後もこの海に来て、2人で子供のように泣いたこともある。
俺たちにとって、すごく思い出深い海。
純也くんが海のことを話した時、まだほんの少し記憶は残ってるのかなと思って嬉しかった。
明日、思い出してくれたらええな。
ー 次 の 日 ー
ホテルを出て、2kmくらい歩くと海がある。
すごく綺麗な海で、波もひとつひとつ大きくて迫力がある海。
今日、きっと思い出してくれる
思い出してくれたら、泣いてしまうかもしれない
きっと、純也くんは強く抱きしめてくれる。
海が見えてきた時、隣で歩いていた純也くんが深呼吸したのが分かった。
海岸を2人で歩いた。
今までこの海岸で何をしてきたか、話しながら歩いた。
純也は俺の話に、深く頷きながら隣を歩いていた。
そこから数十分、砂浜に座りながら海を2人でずっと眺めた。
俺も純也も黙り込んで、ただただ大きな波の音が響いていた。
黙り込んでいた純也が、口を開いた。
突然、純也くんの目から溢れた涙に困惑した。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!