楽屋のドアを開けたのは、
お揃いのキャップを被り、オレンジのカラーサングラスを手に持ちながらラフなTシャツ姿のあなたの名字。
ドラマ終わり急いで来たのか、少し後ろ髪が跳ねていて。
机に突っ伏してる吉田を見て、笑いながらバッグを置き。
いつもの事だと思って、曽野に向かって注意すれば
曽野が自分が怒られたことに子供のように反抗し。
甘えるように座ったまま、立っているあなたの名字のお腹に抱きついて。
流れで言おうとしていた曽野の口を手で抑える佐野。
不思議そうに見るあなたの名字に、佐野が向き直り真剣な眼差しで見つめ。
机に突っ伏しながら、か細い声でお願いする吉田。
その背中を擦りながらあなたの名字を見つめる佐野。
……嫌な気配を感じ取り、周りをキョロキョロしながら苦笑いするあなたの名字。
あなたの名字のお腹に曽野が抱きつき、
左手を塩﨑、右手を山中と手を握り。
……その目の前に机に項垂れる吉田と、吉田の背中を摩る佐野。
異様な光景が広がっていて。
あなたの名字が思わず笑ってしまい。
佐野が吉田に声をかければ、ゆっくり顔を上げて。


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。