
薄暗い部屋に閉じ込められて、もう何時間たっただろう。
いつもなら、こんなやつら秒で地獄行きにしてやるところだ。
でも、5人の代わりに捕まっているいまは、何もできない。
僕が捕まったことによって、この組織に穴が開く。
勝手な判断だが、言えばみんなに止められただろうから、裏切ったふりをした。
これでいい。
僕にできることを、最後までやったと、胸を張れる。
たとえ最愛の仲間たちに憎まれようとも。
そう言って、不敵な笑みを浮かべた。。
頭に衝撃が走る。
何度も、何度も。
男は倒れた僕を蹴り上げて、醜い顔をゆがめて何か怒鳴っている。
そのとき、唐突に高い音がして、目の前の男の顔が破裂した。
血しぶきの中で、とっさに、撃ち抜かれたのだと理解した。
やれやれと首を振ったなーくんは、次の瞬間一気に男と距離を詰めた。
目が笑ってない笑顔で、ささやいた。
血しぶきが上がる。
部屋はどこもかしこも血まみれだ。
床にあふれた真っ赤な液体が、ついと流れてきて僕のシャツを濡らした。
みじめに転がった僕の前に、なーくんの黒い高級な革靴が近づいてきた。
ナイフが振り下ろされて、ぱらりと縛り付けていたロープがほどける。
なーくんは、冷たい、けれど安心感のある手で僕の頭をそっと撫でた。
――――
莉犬がしゃくりあげながら抱きついてくる。(苦しい)
ころちゃんはがみがみと怒っている。(うるさい)
さとみくんが空になったプリンカップを投げつけてくる。(悲しい)
ジェルくんが千切りキャベツを口に押し込んでくる。(せめて塩が欲しい)
みんなの優しい顔が、涙でぼやける。
そうだ。僕の居場所はここだ。
僕は流れる涙をそのままに、にっこりと笑って見せた。
ジェルくんは、すっごいスナイパーです。
そういうイメージしかないです。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。