【 jeonghan side 】
俺は何を考えているんだろうか。
昨日の夜、メンバーとのグループで
明日はみんなで出かけることを聞いた。
でもその時隣にいたソクミンから
シュアだけは行かないことも聞いた。
だから俺も行かないことにした。
朝起きてスンチョルに体調が悪いって言ったら
じゃあ俺もハニといるって言ったから
それはメンバーにも悪いからスンチョルだけでも行ってきてとお願いした。
でもそんなの嘘に決まってる。
俺はただ…この機会を逃したらもう二度とシュアとは話もできないだろう。
そう思ったから。
みんなを送り出してから1時間くらい経つと
シュアが階段を降りてリビングに行く音が聞こえた。
まさか俺が居るとは知りもしないだろう。
だからわざとに部屋を出て物音を立てたら
鋭いシュアにはすぐに気づかれる。
「誰かいる?」
そう聞かれたけど敢えて答えなかった。
「ボノナ?」
残念。俺だよ。
今お前が一番会いたくない俺だよ。
どんどん足音は近ずいてきたから自分から出て行った。
俺が言葉をかけた瞬間に足音はピタリと止んだ。
そんな怖がられてんの…笑
久しぶりに呼ばれた。
あれから俺達は目すら合わせてない。
だいすきな声に自分の名前を呼ばれた。
涙が溜まっていくのが分かって情けなくなる。
ゆっくり近ずいて顔を見ると少し疲れてるように見えた。
嘘つかないでよ。
俺が居ると分かった途端に逃げようとした。
俺の目も見ずに振り返ってどこかへ行こうとするから
俺は真顔でその腕を掴んだ。
シュアがこんなに焦っているのは珍しい。
まあそりゃこんな気まずい関係のやつと
誰が一緒に居たいんだよって話だけど。
暫くの沈黙が続いてやっと口を開いたかと思うと
なんて言ってくるから流石に俺もしんどくなる。
どうしてそこまでして避けていくんだよ。
そんなにもう俺のことが無理になったの?
ちょっと前までは愛し合ってたんだよ。俺達。
一度そんなことを思い出すと感情は抑えきらない。
泣いている理由は沢山ある。
自分への惨めさとシュアへの愛情とそれに反する悲しみや苦しみ。
困らせたい訳じゃない。
でもこんな冷たい関係の自分達を俺は認めきれない。
お願い。俺はもうおかしくなってるよ。
助けて。愛してるから助けて。
もう愛してないなんて言わないで。
早く俺の手を掴んで。
異常になった精神が俺を壊してくる。
人を愛しただけなのにこんなにもボロボロになる。
難しいよ、本当に。
どこかじゃない。
全部が痛いんだ。
息をするだけで痛い。自分を見るだけで痛い。
察したようにシュアの表情は曇った。
こんな姿、自分でも見たことが無かった。
弱りきった俺を見てシュアはどう思うだろう。
気持ち悪い?怖い?面倒臭い?
どう思ったとしても、もういいけどね。
無理してこんな俺の名前を呼ばないで。
これが俺の選んだ気持ちだった。
俺が居るからこうなってしまった。
全部をぶっ壊してしまった。
全部が大切で失いたくなかったから、
全部を俺が最後まで壊したんだ。
やめたいよ、俺だって。
違う?
ふざけないでよ。
じゃあ俺以外に誰が居るんだよ。
シュアはこんなおかしくなった俺を見て
ボロボロと涙を零している。
まただ、もう何回目だろう。
愛してる人をこんなにも泣かせたのは。
俺の愛してる人はみんな俺に謝ってくる。
どうしてかが分からない。
…捨てる。
捨てきれたなら…どれだけ楽だろう。
そうか。
ここまでシュアを追い詰めていたんだ。
結局はみんな思っていることは同じ。
“ ひとりが怖い ”
弱りきった者同士が下手に愛し合っていたから。
違うよ、シュア。
俺を1人にしたんじゃない。
元から俺達は1人だったんだ。
それを認めずにただただ全部を欲しがった。
“ 全部の愛が欲しかった ”
欲張りすぎだと分かっていても
まだ目の前の君を求めている俺は
本当にどうかしてしまったんだろう。
俺の嫌いな約束か。
今まで守ってくれた人は居なかった。
みんな、簡単に裏切るから。
でも…何でだろう。
シュアなら頷いてしまう。信じようとしてる。
「 もう二度と離れない 」
「 俺の前から消えない 」
そんな約束だった。
シュアは意地悪だ。
俺がこんな言葉に弱いことくらい知ってるくせに。
もういいや、だいすきだから。
だいすきだから、どうなってもいいと思えるから
もう一回だけ信じて愛してみるよ。
…俺だけのシュアか。
いいよ。俺だけのシュアにする。
このぐちゃぐちゃな俺の中にシュアを沈める。
だからっ…、だから、
もう二度と俺から離れようとしないで。
絶対…俺の見えるところにいて。
苦しかった。
やっと抱きしめくれた。
やっとシュアの胸の中にいた。
冷たかったよ、誰もいない場所は。
俺は愛する人の居ない世界を見たくない。
どうせ真っ暗で汚いんだろう。
俺達は汚い関係でも純粋に愛しあえてきた。
それは本当にお互いが必要だから。
お願い…あと一度だけでいい。
あと一回、思い切り愛し合おうよ。
To be continued___














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。