ーーどうして女ってだけで、
月に1度苦しまなくちゃいけないんだ。
今日は久しぶりに彼と出かける予定。
なのに、起きた瞬間に感じる下腹部の鈍痛ーー
あまりの痛さに彼の胸に顔をうずめると、
トントン…トントン…と優しく背中が叩かれるーー。
そっと目を開けると、気持ちよさそうに眠る彼。
無意識なのかわざとなのかわからないけど、
その規則的な手は、私をもう一度眠らせるのに
苦労しなかったーー。
ーーーーーー
〜ゆめまるside〜
どれくらい眠っただろうか。
目を覚ますと、俺に顔をうずめて眠るあなたが。
なんて思いながら髪を撫でるーー。
ただ、オレに顔をうずめて寝ている時は、
何かしらあった時。
体調が悪いとか怖い夢を見たとか
仕事で嫌なことがあったとか…
そんなことを考えていたら、
彼女のお腹に添えられた手が、目に入った。
デートの日には、
びっくりするぐらい早起きをして、
にこにこオレを起こしてくるあなたが
ベッドで寝ている理由を察するーー。
彼女を起こさないように、そっとベッドから出るーー。
ーーーーーー
リビングにつくと、まずは湯たんぽを用意する。
冷蔵庫の中身を確認し、ミネストローネを作るーー。
そろそろ彼女の様子を見に行こうかなと思った時…
ーーガチャ…
ーーーーーー
次に目を覚ますと、彼はいなくて…
代わりにリビングの方からいい香りがーー。
重い身体を起こし、リビングに行くと、
彼がスープを作ってくれていた…
テーブルの上には、
スープに加えて、水といつもの鎮痛剤がーー。
…もぐもぐ…
お出かけがなくなったことが悲しくて、
ちょっとごねる私。
そんな私を見て、困ったように笑う彼。
なんて言いながら、ニヤニヤが止まらない私。
すぐそこのコンビニ。
別にいつでも一緒に行けるコンビニ。
でも、今日一緒に行けることに意味がある。
ーーーーーー
あの後コンビニで、アイスが欲しい私と
お腹が冷えるからダメだという彼とで
バトルが繰り広げられたのは、
また別のお話ーー。
fin.














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。