第7話

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2022/11/14 11:14 更新







三ツ谷
三ツ谷
なんで灰谷サンがこんなトコいるの?
あなた
迷子だよ迷子。
三ツ谷、アンタ配慮とかないワケ?



2回目である。

シマの暴走族のトップ2人を前にして、2回も私の名字を述べたよこの男。


え?もしかして嵌められた感じかな。


ドラケン
ドラケン
オマエ、灰谷ってあの灰谷?
あなた
ちょっ...と待ってね。
タンマタンマ。



ジリ...と辮髪──恐らくドラケンが後ろに下がるのを見て、これはまずいと感じる。

敵チームの幹部が3人も揃っている。

端的に言ってヤバい。フツーに詰んだ。


竜兄が言ってたのはコレだったのか...。

中々迎えに来ないと思ったら見捨てられた訳だな。


三ツ谷
三ツ谷
あ...悪ィな。隠してたのか。
あなた
いや別にそんなことはない。
灰谷なんてよく居る名字ジャン?
マイキー
マイキー
あなたさっき、兄貴待ってるとか言ってなかった?2人??ソイツ2人だな?
あなた
チガウ1人!!てかもう来ないし!



どうしようバレてる。このままじゃ帰れないどころかミンチでは。

あでも東卍って女に手出さないんだっけ?


いやアウトだろ。

急いで竜兄に電話をかける。今度はワンコールで出た。


あなた
『竜兄!?聞いてないんだけど!』
竜胆
竜胆
『だから言っただろ...後ちょっとで着くから適当に巻いとけ。』
あなた
『えー、竜兄が関節キメちゃえば?』
竜胆
竜胆
『バカ言うな。死ぬぞ。』



さてはこの兄、運転中だな?

よく電話にでれたものだ。


話しながら幹部3人の方に視線を投げる。

向こうも向こうで、三ツ谷にどういうことか聞いているようだった。

「ただの隣の席だよ。」と笑う三ツ谷(デリカシー皆無すぎて次々と個人情報が流出)に、

「ホンモノ初めて見た。」「どうする?とりあえず集会前に帰さねェとな。」と答える金髪2人。

私もできることなら今すぐ帰りたい。


あなた
『分かった、テキトーに逃げてくる!!』



逃げ足だけはピカイチなんでね。

竜兄の返事が聞こえてからブツリと電話を切る。


あなた
ゴメンねーありがと佐野くん!
じゃあ私はこれで...
マイキー
マイキー
えー、帰っちゃうの?
道わかる?
あなた
分かる分かる。大丈夫!
マイキー
マイキー
ホント?オレあなたの兄貴と会ってみてぇのに。
あなた
死ぬらしいからムリ!!



ウチの兄貴がね。


マイキー
マイキー
またね〜。
あなた
うん!



またね?と言葉に若干の違和感を感じながらも、手を振って小走りで境内をぬける。

追ってこないことに驚いた。

どうやら噂は本当のようだ。今どきそんなチームあるのか。


しばらく神社の周りを彷徨いていると、バイクに股がった竜兄を発見する。


あなた
ヤバいどうしよ竜兄。
トーマンの総長とケー番交換しちゃった。
竜胆
竜胆
なんで??



竜兄との通話履歴の横に、新しく「佐野万次郎」と登録された文字が夜の闇に光っていた。





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