手を引いて礼拝堂へ連れていく。
暖炉の前に座らせ、濡れた髪をタオルで拭いてやると、金色の髪が灯火を受けてやわらかく輝いた。
まるで、月光を紡いだ糸のようだ
少年は俯いたまま、少しだけ間を置いて答える。
美しい響きの名前がこの天使のような少年にピッタリだと思った。
小さな肩に毛布を掛ける。
その問いに、サンウォンはぎゅっと毛布を握りしめた。
消え入りそうな声だった。
その姿があまりにも痛々しくて、リオは気づけばその細い肩を抱き寄せていた。
小さな身体が、びくりと震える。
自分でも驚くほど優しい声が出た
実際のところサンウォンの親がはぐれたのか、捨てたのかなんてわからない。
でもこの子を1人にはできなくて
そっと頭を撫でながら、ほとんど祈るように囁いた。
その言葉にサンウォンは泣きそうに顔を歪めた。
けれど最後まで、涙だけは流さなかった。
大きな瞳にいっぱいいっぱい涙を貯めてこちらを見つめてくるだけ。
この瞳に狂わされていくなんて、思いもしなかった。











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。