第13話

多分順序違う
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2024/01/05 13:37 更新








フィール「ただいま戻りました」

上林『うぉっ!……あ、ただいま、です?』

転移魔法(風と闇の応用)によって元居た場所に戻ってきた俺達。


とっても王子ⅹ2とドルフさんの視線が突き刺さっている。リシュール王子は好奇の目線、トーハ王子は哀れみの目線、ドルフさんは感心の目線と様々だけど。

リシュール「いやぁ……まさかコウタが全ての共鳴持ちとはね。私も少し驚いたよ」
トーハ「全くだ……。数時間前まで魔法が使えなかった奴と同一人物とは思えんぞ」
ドルフ「それでも凄いことですよ」

と口々に言う。なんでも、普通は子供のうちに魔法、魔力に触れ覚えていくらしい。そしてそこから共鳴できる人とできない人に別れていくんだとか。
なるほど、俺はイレギュラーすぎるってやつか。

フィール「先程の光景からコウタが共鳴しやすいということも分かりました。これから制御する訓練を入れた方が良いかと」

リシュール「そうだね、騎士寮の皆にも頼んでみようか」
トーハ「俺も言っておこう。初めてとはいかないが、全ての共鳴持ちの実例は少ない。騎士達の向上にもつながるだろう」

なんか訓練する事が確定した。いや、異世界に来て魔法も使える状況で使わない手は無いし、魔法がバンバン使われるこの世界で何もせずにあの火柱たちを抑えるのはムズいだろうから別にいいけど。

ドルフ「では……コウタ様は誰かしらの養子になった方が良いのでは?異世界人というのは後ろ盾が無い状態です。1つでも頼れるものがある方が安心でしょう」
そうだな、そうしよう。

そんな声も聞こえて俺が誰かの養子になることが決定した。
いや、ドルフさんの言っている意味はわかるし納得できるよ?俺社会人だから。
いや、いやでも…許可を取るのは俺が先じゃない!??
俺→王子ⅹ2の順でしょ!?俺の事なんだけど!!?多分順序違うでしょぉ??

フィール「安心しろコウタ」
上林『え?』
ぽんと肩に手を置かれて見上げると微笑んだフィールのイケメン顔。妬ましいなぁこいつ…じゃなくて。

フィール「これまでの異世界人達は同じように養子入りしてきた。養子に入った家はどれも国に背かない貴族たち、もしくは騎士の血族だ。問題ない」
上林『いや、そうしてくれないと俺が困るから。多分全異世界人の総意だよこれ』

俺のツッコミは聞こえていないようでニコニコ微笑んでいる。

リシュール「じゃあ私は養父母になれそうな貴族か騎士を見つけておくよ。早く行けば1週間後には渡せるかな」
トーハ「俺も手伝う。乗りかかった船というしコウタは良い人間だからね」

フィール「では主、コウタは養父母が見つかるまで白騎士寮ホワイト・キンガーで預かってはいかがでしょう」
ああもうこいつら何も話聞かないな!!??
俺を抜きにしてポンポンと話が進んでいく。いや、目上の人間に従うのは当然かもしれないけどね!?(王子だし!!)

トーハ「まあ……リシュールの客人という扱いならば仕方ないだろうな…うちでも良かったんだが」

リシュール「駄目だよトーハ。他所の場所、国でも世界でもそこから来た者たちは危険性があるなし関係無く王族が管理、監視する事になっている。第1王子である兄上が居ない今私が仕切ることになっているからね」

上林『管理は酷いでしょ、監視はともかく……人権は無いのかこの国に』

リシュール「有るけど君が異世界人だからね。監視管理する義務がこちらにはあるんだ。過去異世界から持ち込んだ発想で世界滅亡に乗り出そうとした人がいるくらいだし」
上林『誰だよそのバカ』
リシュール「ちなみにその異世界人を保護したのが隣国ドラナ国」
上林『意外と近い』

ここね、と地図を出されて見てみたら結構な大国でした。マクファーレンはドラナ国の3分の2くらい。
この世界でかなりの割合を占めている大国が滅べば均衡は崩れ去る。なるほど、考えたなその異世界人。

トーハ「戦争も実際に起こったしな、その異世界人関連で」
上林『実害発生しとるがな』
トーハ「マクファーレンは巻き込まれた側だった。お爺様が言うには異世界人もドラナ国の国王も少し頭のネジがぶっ飛んでいたらしい」
上林『先代国王様ですか?』
トーハ「ああ。もう退位されたのはかなり前だがな。そのお爺様が即位された二十年後くらいに起こったらしい。」

20年ってことはもうキャリアが積まれているから国の統率もしやすそうだなぁ……と思った。いや、でもうちの上司はもう30年近く働いているけど統率も何も無かったな(遠い目)。
ドルフ「先代国王様は良い統治者だったと聞きます。しかしドラナ国のその当時の国王はとても戦闘狂だったようで……」

1 番 国 王 に し た ら ア カ ン や つ

のほほんと言うがドルフさん。かなり大問題ですよこれ。いや、大問題でした、か。

結局その事件は異世界人がドラナ国の国王を唆して軍を動かし、国を崩壊させる手筈だったらしいが、優秀な騎士が当時から多かったマクファーレンや他の国の連合国に負けたらしい。異世界人は追放、そのあとも監視が着いているとか。

フィール「なんでも、その時から一層我が国は騎士寮の強化を志したらしい」
上林『なるほど』
作者より

ドラナ国の先代国王はかなりの戦闘狂でした。そして脳筋。頭の9割5分は筋肉みたいなものだったので「戦争するぞー!!」という発想しか出なかったらしいです。そして異世界人の悪知恵が助長した……カオス。



次回『寮生活始まる』

お楽しみに!

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