俺はいつもの帰り道を歩きながら、ずっと彼女のことを考えていた。
透き通るような茶色に染まった髪。カモシカのような足。白い腕。…俺は彼女のことが忘れられずにいた。
彼女を見た時。初めての出来事だった。……心臓よりも…それより奥深くがズキズキと痛むような……。あの感覚。
「恋をしているんだ」
もう忘れたくない。彼女の面影。俺が見上げていた彼女。………俺は…俺は。
俺は道端に咲いていた向日葵を見上げた。向日葵は風に揺られ、ゆらゆらと左右に揺れている。
俺の脳裏に彼女の笑顔が浮かぶ。
向日葵は風に揺れているだけで、俺に答えを教えてくれなかった。











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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!