毎日毎日、殴られて、蹴られて、痣が出来て、消えてもまた出来て、そんな繰り返しだった。
お父さんが居た時は、優しかった。
だけど、るりが4年生の時に、他に好きな人が出来たって言われて、大阪から東京の田舎に引っ越した。
お母さんに、「仕事をして来い」と言われれば、言われた通りにする。
お母さんに、殴られても、蹴られても、暴言を言われても、何をされても黙って、弱く、限界なフリをした。
そうしないと、痣が増えるから。
「クズ」なんて、言われ慣れた。
過去に戻れる事が出来ても、きっと、戻らない。
お母さんに聞こえないように言って、明るい外に出た。
ボサボサの髪、生地の薄いパーカー、肌が透けて見える長ズボン、体の大きさにはピッタリだけど薄汚いリュック。
そんなるりには、外なんて眩しい。
そんな中、汚い事を今からする。
確か、「カップラーメンは飽きた」って言ってたっけ。
ならレトルトのカレーでいっか。
いつも通り、おばあちゃんが営業しているお店に入って、いつも通り、寝ている隙にリュックに入れる。
起きそうと感じ取ってすぐに物陰に隠れると予想は当たっていた
おばあちゃんは、そう言われて内心動揺していたが、また眠り始めた
そう言って店を出た
前に、こっそり食べているのが見付かった時、口の中に手を入れてきて吐かせられた。
その後にお腹を数回殴られた。
お父さんがいた時は、優しかったなぁ。
お父さんがいた時は、もっと綺麗だったなぁ。
お父さんが居なくなったら、変わっちゃったなぁ。
そんな事を思いつつ、準備をした
痛いのは、嫌い。
だから精一杯気持ちを伝えるしかない。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。