大きな声がする。
自称スター、他称変人。
🔳🔳🔳だ。
前の授業で、先生が言ってたじゃないか。
次は持久走だから、タオルと水筒多めに持って来いって。
つくづく人の話を聞かないんだからな、このナルシストめ。
ちょっとでもこいつの不調を疑った僕が
バカだったみたいだ。
あー、🔳くんは喋りながら走るし、
おまけに僕についてきて煽ってくるから、
僕が目立っちゃうんだよな。
うるさいが過ぎる。
やっぱりこういうところが嫌いなんだ。
朱に交われば赤くなる っていうし、
🔳と交われば変人になるわけだ。
ってか、多分みんなもう思い込んでる。
ぎゃあぎゃあと叫ぶ🔳くんの口をふさいで、
体操服に着替える教室へ引きずった。
あー…
この体力バカの勝負を受けたのが
間違いだった!!!!!!
見事僕との勝負に勝利した🔳くんは、
眉を下にして、
疲れ果ててへたり込んだ僕を
煽るような顔で僕を見ていた。
暑い。
晴れ渡った、絵具で塗ったような青い空のもと、
次の勝負の約束を交わして、
ふたりで運動場に突っ伏した。
_そうだ。今見ている空も、
あの時見た、同じ空だ。
そう、同じ空なのに、
違うのは、君がいないことだけなのに。
↬ 次回 # 光り惹かれ
〆















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。