第3話

◆◇◆
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2025/11/10 10:00 更新










  今、コントローラーを流れるような手付きで


  取り上げたのが、


  防衛隊第一部隊、隊長補佐を務める


  あなたの名字 あなたの下の名前だ







  そして、あなたの下の名前にコントローラーを


  奪われたこの情けないニートが、


  日本最強と呼ばれており、


  第一部隊の隊長を務める、


  鳴海 弦である







  つまり⋯⋯⋯⋯⋯


  ニート=隊長


  という訳である



鳴海 弦
消す寸前でセーブしただとぉぉぉ?
鳴海 弦
ボクはそんな口実には騙されないぞ!

あなた
いや、私そんなつまんないウソつかないから

あなた
ほら、会議行くよ





  鳴海をズルズルと引き摺っていくあなたの下の名前




あなた
全く⋯⋯⋯
あなた
私がしばらく出張に行っていた間にまた怠けてるとは⋯⋯
あなた
隊長のクセに一ミリも尊敬できない

鳴海 弦
おい、引き摺るな!
鳴海 弦
ボク様が誰か分かっているのか!

あなた
ハイハイ、防衛隊の部屋を自室化して仕事を全くやらない引きこもりニートの隊長さんですよね
あなた
知ってますよ

鳴海 弦
ぐぬぬ⋯⋯⋯
鳴海 弦
なんか敬語なのウザい!

あなた
知るか





  鳴海を軽々と正論で論破しながら


  会議室へと歩くあなたの下の名前







  廊下を行き交い、すれ違う隊員たちは、


  数日ぶりに見たこの光景に懐かしさを


  覚えながら通り過ぎて行く







  数日ぶりとは言っても、あなたの下の名前が出張で


  居なかったその数日間は、長谷川が同じような


  光景を繰り広げていたのだが







  長谷川とあなたの下の名前の違う点と言えば、


  鳴海への甘さだろうか







  長谷川は、有無を言わさずゲームの電源を切り、


  鳴海を部屋から引き摺り出すタイプだが、


  反対にあなたの下の名前は、ゲームの電源を切る前に


  セーブをして、鳴海が文句を言えないように


  してから、正論で論破しつつ部屋から


  引き摺り出すタイプ







  どちらも部屋から引き摺り出すことと、


  ゲームの電源を切ることに変わりは無いが、


  電源を切る直前にセーブをしているあたり、


  少しあなたの下の名前の方が鳴海へ甘い気もする







  ただし、鳴海へ向ける口調的には、


  長谷川よりあなたの下の名前の方が辛辣である







  そのまま鳴海をズルズルと引き摺り


  会議室の前に着いたあなたの下の名前は、空いている片手で


  扉を開け、鳴海を会議室に放り込んだ




あなた
遅くなってすみません
あなた
鳴海を連れて来ました

四ノ宮 功
助かる
四ノ宮 功
やはり鳴海を引き摺り出す役目はあなたの名字が適任だな

あなた
世界で一番嬉しくない称号ですがね

四ノ宮 功
だろうな





  あなたの下の名前が話しているこの人物は、


  日本防衛隊長官、四ノ宮 功







  大方、防衛隊内での最高権限者と


  言ったところだろうか







  会議室に放り込まれたままの鳴海を


  蹴り上げて椅子の上に乗せ、


  あなたの下の名前は自分の席に着く




あなた
鳴海、今回の会議はちゃんと聞いておかないと後悔するよ

鳴海 弦
知るか、ボクには関係無い

あなた
(結構関係ある話なんだけど⋯⋯)





  隣の椅子に不貞腐れながら座る鳴海に


  あなたの下の名前はそう告げるが、


  返ってきた返答に心の中でため息を吐く







  こうなった鳴海は会議の話を


  まともに聞いた試しが無い







  心の底で呆れるあなたの下の名前をよそに、


  会議は進んでいく







  結局、鳴海は話を一ミリも聞かずに、


  ただゲームをするだけで会議を終えた










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