第3話

♡002 間接キス
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2026/01/15 10:09 更新










東雲 彰人
東雲 彰人
……………
桃井 愛莉
桃井 愛莉
ふんふふ〜ん♪ふっふふ〜ん♪
東雲 彰人
東雲 彰人
いや、桃井さん、なんも注文しないんすか…?
桃井 愛莉
桃井 愛莉
え〜?だって、パンケーキ頬張ってる彰人くん可愛くて〜!
東雲 彰人
東雲 彰人
いや、理由になってないし……


そう言ってオレは、ナイフで切り分けたパンケーキを口に入れる。

桃井 愛莉
桃井 愛莉
それにしても、ここのお店いいわよね〜!
東雲 彰人
東雲 彰人
ん、そうっすね。よく来ますけど、ここのパンケーキは格別っすよ
桃井 愛莉
桃井 愛莉
あら?もう甘党だって隠さないのね笑
東雲 彰人
東雲 彰人
………💢


一体、この人にオレはどう見えているのだろうか。


もしかしたら、どんぐりを頬張るリスにでも見えているのかもしれない。


というか、そうじゃないと可愛いとはならないと思うのだが……。


ガチで、この人の思考回路がわからねぇ……。

桃井 愛莉
桃井 愛莉
それにしても、本当いいにおいね〜!
東雲 彰人
東雲 彰人
いや、ならパンケーキ注文すればいい
じゃないすか
桃井 愛莉
桃井 愛莉
ん〜でも、お金かかっちゃうわよね〜
桃井 愛莉
桃井 愛莉
……あ!いいこと思いついたわ♪


そうして桃井さんは、視線をオレからオレの手元に
うつした。

桃井 愛莉
桃井 愛莉
彰人くん、少しわたしに食べさせてちょうだい?
東雲 彰人
東雲 彰人
ん、別にいいっすけど。フォークとナイフはそこに──
桃井 愛莉
桃井 愛莉
ちがうわよ
東雲 彰人
東雲 彰人
………?
桃井 愛莉
桃井 愛莉
彰人くんがあたしに・・・・・・・・・食べさせてちょうだい?
東雲 彰人
東雲 彰人
それって、つまり………
桃井 愛莉
桃井 愛莉
あ〜んしてってこと!
東雲 彰人
東雲 彰人
いや、んなのバカップルじゃないんすから…
桃井 愛莉
桃井 愛莉
え〜?別に少しくらいいいじゃない!
東雲 彰人
東雲 彰人
……んじゃ、フォークは取り替えますよ
桃井 愛莉
桃井 愛莉
分かったわ!
東雲 彰人
東雲 彰人
…じゃあナイフで切り分けるんで、そこの部分どうぞ
桃井 愛莉
桃井 愛莉
……?何言ってるのよ?
東雲 彰人
東雲 彰人
…………は??
桃井 愛莉
桃井 愛莉
彰人くんが食べた場所、食べさせてちょうだい?
東雲 彰人
東雲 彰人
んなっ……!!?


は!?それって、間接キs……いや、落ち着け。落ち着け東雲彰人。


桃井さんのことだ、流石に知り合いといえど男が口にしたパンケーキを食べたいなんて本気で思ってるわけないだろう。


きっとオレをいじりたいだけだ…!


なら、ここでオレがすべき、行動は──

桃井 愛莉
桃井 愛莉
なら、もう私が直接もらっちゃうわね〜!
東雲 彰人
東雲 彰人
……!?


桃井さんは躊躇なくオレの食べた箇所を食べた。


……は!?いじりじゃ……なかったのか?

桃井 愛莉
桃井 愛莉
ん〜!!とっても美味しいわ!
桃井 愛莉
桃井 愛莉
って、彰人くん、どうしたの?手が止まってるけど──
東雲 彰人
東雲 彰人
……フォーク、もらいますよ


そしてオレは、桃井さんが使ってたフォークを使ってパンケーキを口に頬張った。


……くくく、オレをここまでいじった復讐っすよ、
桃井さん。


流石にこれで、少しは桃井さんも照れてこういうことはしなくなるはず───

桃井 愛莉
桃井 愛莉
ふ〜ん?なんだ、彰人くん、わたしと間接キスしたかったの〜?
東雲 彰人
東雲 彰人
……っは!?
桃井 愛莉
桃井 愛莉
ふ〜ん?ならもっと早く言ってくれればよかったのに!
東雲 彰人
東雲 彰人
ち、違いますから!
桃井 愛莉
桃井 愛莉
じゃあ、なんでわざわざわたしのフォークを奪うなんてしたの?
東雲 彰人
東雲 彰人
そ、それは……


やり返すため…って正直にいうのも癪だしな…。


だからといって、このままいじり続けられるのも嫌だしな……。


一体オレはどうすればいいんだ……?

桃井 愛莉
桃井 愛莉
これで少しは、わたしのことも意識したかしら?
東雲 彰人
東雲 彰人
……?なんか言ったっすか?
桃井 愛莉
桃井 愛莉
いえ?なんも言ってないわよ?
東雲 彰人
東雲 彰人
そっすか
桃井 愛莉
桃井 愛莉
あれ、もうパンケーキもひときれしかないじゃない!
桃井 愛莉
桃井 愛莉
ほら、あ〜んして?
東雲 彰人
東雲 彰人
しませんよ、オレが食います
桃井 愛莉
桃井 愛莉
あ!ちょ──


桃井さんの言葉を無視して、オレは最後のパンケーキを味わう。


…あぁ、これでいいんだ。つか、こうじゃないとおかしい。


パンケーキを味わいにきたのに、桃井さんにいじられてそれどころじゃなかった。


最後くらいはゆっくり味わおう……。

桃井 愛莉
桃井 愛莉
彰人くん、それわたしが使ってたフォークよ?
東雲 彰人
東雲 彰人
!??
桃井 愛莉
桃井 愛莉
…な〜んてね!びっくりした?
東雲 彰人
東雲 彰人
……くそっ!!
桃井 愛莉
桃井 愛莉
もう〜、そんな怒らないでいいじゃない!
東雲 彰人
東雲 彰人
こちとら好きなもん食うの邪魔されてるんすよ!


……結局は最後のひときれも、桃井さんに邪魔されちまった。


でも、なんでなんだろうな。


そこまで、嫌じゃなかったんだ。

東雲 彰人
東雲 彰人
……奢ってくれてありがとうございます
桃井 愛莉
桃井 愛莉
いいのよ!このくらい!
桃井 愛莉
桃井 愛莉
彰人くんの可愛い顔も見れたし!
東雲 彰人
東雲 彰人
それは記憶から消してください
桃井 愛莉
桃井 愛莉
え〜?なんでよ!!


パンケーキが食えたからってのもあるが…


今日は純粋に、楽しかったな。


















桃井 愛莉
桃井 愛莉
…早く、気づいてくれないかしら

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