翔Side
俺は翔。
今、隣にいる魔界のトップ、魔王は今日も死神に怒ってばっかでいた。
死神は、生界で死んだ魂を狩り、それを天界に届ける。
大体死神は、魔界に一万ぐらいいる。
そんで生界で死んだ魂は、一日あたり大体十七万ぐらい。
このグループは五百人なので九千五百人は多い方だ。
それで怒っている魔王はとんだバカだ。
――でも、それも今日で終わりだ。
こんなことを、思っているうちに魔王は死神の報告を、全員聴き終わっていた。
ちなみに、一万の死神が全員来るわけではなくて、地域ごとに死神のグループみたいなのがあり、そのリーダーが報告にくるってことになっている。
魔王だからといって、自分のことは自分でやれよ、と思う。
どうやら、俺は魔王のお気に入りらしい。
――お命狩らせていただきます。
俺は、背負ってあった鎌で、魔王に振りかかった。
見事真っ二つに魔王はわかれた。
ちなみに俺は、死神。
魔王、いやバカ王にずっと、隣にいてくれ隣にいてくれ、と言うもんだから死神の仕事が疎かになっていた。
真っ二つになったバカ王は、血も流さずに黒い粒子となって消えていった。
大きなため息をついて、事後処理のために、そこに浮かんでいる魂の前まで来た。
魂は二つあり、一つはこいつ自身の魂、もう一つは魔王の魂だった。
俺は、魔王の魂を手に取って、そのまま口の中に放り込んだ。
その瞬間、左目が青色に燃えた。いや、これが魔王の魂だろうか。
側近の口ぶりをするのも疲れた。
一拍置いてから、俺は口を開いた。
――今日から俺が魔王や。
魔王の魂を飲んだから、やる事がわかる。
バカ王の椅子に座ろうとした時、広すぎる仕事部屋の扉が開かれた。
そらねこSide
僕は悪魔のそら。
でも、立ち振る舞いが猫に似ているから、他の悪魔からはそらねこって呼ばれてる。
悪魔は数が多いから、全て寮制になっている。
オロオロしながら、広〜い廊下を歩いていた。
すると目の前に寮の扉と似た、扉を見つけた。
ここかも!と思いながら扉を開けた。
でも、見えたのは寮の受付じゃなく、魔王だった。
でも、その魔王は僕の知っている魔王では無かった。
その魔王は、青い髪が特徴的で、目が青色、左目が何故かは知らないけど、青く燃えている。
思わず、体が固まって、空いた口が塞がらなくなった。
もしかしなくても、魔王の仕事部屋に来てしまった。
やばい!怒られる!とオロオロしていると、魔王から話しかけられた。
僕は頷くことしかできなかった。
そうなると、下っぱからかなり位が上がってしまう。
周りから妬まれることだけは避けたい。
この魔王は、手に取るように僕の考えている事がわかってしまった。
やはり、魔王の思想は怖い。そして、魔王の命令は絶対。
――はい。やります。
絶対周りから妬まれるだろうなぁ、と言う気持ちでいっぱいだった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!