ドォン
と、雷の落ちる音がした。
今夜天気が悪くなるだなんて聞いていない。
雨が降る前兆とも言われる湿りもない。
直ぐに開けたところに出てきた。
少し高い位置にあばら家が蜘蛛の糸で浮かされている。
その上で寝転がっている人間が1人。
そこに移動すると先程逃げていった我妻殿がいた。
そこまで言うと顔の横に突然蝶が3匹ほど現れた。
刀をかまえ、辺りを警戒すると
耳の横で声がした。
不覚。
この私が隣に来るまで気配が分からなかった。
蟲柱殿は懐から注射器を取りだし、奴に打っていた。
すると少し楽になったのか表情が和らいだ。
我妻殿を地面に下ろして寝かせ、浮いている家を落とす。
蟲柱殿に寄っていく人面蜘蛛を見て
ある程度の手当が終わると
木陰から1人の女が出てきた。
その場を離れ、胡蝶殿に着いていく。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!