窓から陽が差し込む6畳の和室
そこに一人の少年が眠っていた
太宰〝変身中の記憶は全く無しかい?〟
中島〝なんの事です…?〟
あなた〝でもまだ右手に残ってるね〟
中島〝右手…?〟
バサッ!!
昨日の記憶がフラッシュバックし飛び起き右手を確認する
いつもの人間の手
鋭い爪も獣毛もない
安心し溜息を吐く
そして部屋の中を見回す
部屋には必要最低限の設備が
ここ数日ずっと野宿だった中島にとってはそれだけで嬉しいことであり安心するのだ
ボンヤリ天井を眺めていると
ピリリリリッ…!
携帯電話の着信音が
使い慣れない携帯電話の操作に慌てる中島
四苦八苦し何とか電話に出ることが出来た
かけてきたのどうやら太宰のようだ
朝から明るい元気な声が電話越しに聞こえてくる
切羽詰まった声に緊張する中島
すぐに服を着替え外に出る準備をする
タタタッ…!
言われた通り後ろを振り返る
そして見えた光景に驚き急いで階段を駆け下り近づく
中島がみた光景、それは……
ドラム缶にお尻からスッポリとはまり顔と足だけが出た状態の太宰が
平然と言ってのける太宰に拍子抜けする中島
ド正論である
しかしその言葉をすぐに否定する太宰
無茶苦茶である
未だ何か言っている太宰に呆れる中島
盛大な溜息をこぼす
そして
ガシャンッ!
両手でドラム缶を押す
すると中に入っていた太宰ごとひっくり返る
〝今日から君は武装探偵社の一員だ〟
ドラム缶に座り凝り固まった腰をポキポキと鳴らす太宰
そんな太宰を横に座りジッと見つめる中島
その言葉を聞き意志を固める中島
中島は立ち上がり太宰の方に体を向ける
そう言い頭を下げる
苦笑いをする中島
すると
仕事探しに苦戦するであろう中島に提案する太宰
その言葉に曇っていた表情か明るくなる
そう話しながら街中を歩く
唐突に言われ焦る中島
大丈夫だと言われ安心する中島
安堵の溜息を吐く
顎に手を添え決めポーズをする太宰
刹那
前から怒号が聞こえてくる
そちらを向けば鬼の形相の国木田が
そしてヅカヅカと歩いてくる
手で顔を押さえる太宰
少し傷ついたようだ
唇を尖らして言う
声色を変えて話す国木田
そんな国木田に目を見開く太宰
道のど真ん中で怒鳴り声を上げる国木田
国木田に襟を捕まれガクガクと揺さぶられるも楽しそうにしている太宰
そんな二人を見てドン引きの中島
先が思いやられる中島
国木田の言葉でこの場に緊張が走る
とある街の一角に立つビル
こっそりとビル内に入る三人
何故か探偵社まで着いてきてしまった中島
異能力者とはいえ制御もできない
そして相手は爆弾魔である
自分は行かないと言おうとするが怒られてしまった
中に入るとリモコンを持った少年が奥の机の上に座りこんでいた
彼の横にはいくつもの導線やパネルが着いた箱が
そして足元には二人の少女が
一人は黒髪ロングをおろした少女
もう一人は金髪ロングてポニーテールの少女
二人とも手を縛られ口には布を噛まされていた
ガシッ
二人の少女のうち黒髪の少女を掴み上げる
怯える少女などお構い無しに叫び乱雑に手を離す
物陰に隠れ爆弾魔の様子を伺う二人
中島はというと
自問自答している
そう言い何かの構えをとる二人
緊張が走る

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!