生まれたのがあんな家じゃなければ
まともな親のもとへ生まれていたら
────そんな「たられば」なんて有り得ない
もしもあの時、初めて親に反抗しなかったら
もしもあの時、命の危機を感じ家から逃げ出さなかったら
もしもあの時、社長と出会わなかったら
────「もしも」の話が本当だったのなら俺は親に殺され、今こうして探偵社に居なかったかもしれない
「たられば」や「もしも」はあったかもしれない
でも、起こらなかった
俺はあの時、「運が良かった」
今まで「運が悪い」人生を歩んできた
そんな中で社長と出逢えたのは、、探偵社に入れたのは紛れもない「幸運」だ
この“幸運”には対価があることを知りながら俺は全てを見て見ぬふりしていた













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!