2年前。
高1も終わりに近づいた頃
理絃は急にいなくなった。
捜索届けも出されて、
警察が必死になって探しても
どこにも、いない。
家にも帰ってこない。
連絡も取れない。
理絃のお母さん達は、
“理絃はもう死んでいる”と、
泣きながら必死に私と藍良ちゃんに訴えかけた。
それでも、信じたくなかった。
だって、大切な幼なじみだから。
相棒だから。
________大好きな人だから。
忘れなきゃいけない。
吹っ切れなきゃいけない。
零くんに何度も、
「もう理絃は帰って来ない」と言われた。
泉くんに何度も、
「理絃のことはもう、忘れて」と言われた。
レオくんに何度も、
「吹っ切れなきゃ、ダメだろ」と言われた。
そんなことはわかってる。
ただ、
信じてたいだけ。
いつかフラっと、
目の前に現れて、笑って。
それだけを信じて。
理絃がいない世界は、
楽しくないのだと。
だから早く、私の前に戻ってきて、と。
毎年毎年、願ってばかり。
また、みんなに泣き虫だって言われちゃうかな。
……理絃は、死んだんだ。
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹…














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。