第112話

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2024/04/28 04:56



































警察官
見つかったかもしれません、、!!





照side


そんな声が聞こえたのは、俺が恭平と北斗と合流してから15分のことだった。

警察の方によると、蓮らしき人が中年の男に手を引かれて連れ去られている姿が防犯カメラに写っていたらしい。

急いで防犯カメラを確認した。




深澤照
深澤照
、、間違いないです、、
これですっ、、
警察官
わかりました。
行方を追います。


















蓮の居場所がわかったのは、それからすぐのことだった。





警察官
、、ん、?
路地裏、?
深澤照
深澤照
ぇ、、?
路地裏に、いるんですか、?
警察官
その可能性が高いです、
今早急に別の警官が向かってますので、我々も行きましょう、
深澤照
深澤照
わかりましたっ、
松村北斗
松村北斗
ぉれらも、行かせてください、、
高橋恭平
高橋恭平
最悪の事態は想定してます、
だけど今は蓮の心を俺らに委ねて欲しいんです、
深澤照
深澤照
、、、行こう、
高橋恭平
高橋恭平
あざっす、













路地裏に着いた。

近くにはパトカーや救急車が何台も止まっていた。


警察官
照さん、!
こちらですっ、

長らく聞いていなかった蓮の“泣き声“のする方に行けば、とんでもないものを目の当たりにした。




息を荒げる男の姿、、、



かつて蓮を誘拐した変態教師だった。



離れた場所には俺の愛する家族、

身に纏っているものは何もなく、お腹の上には変態教師のであろう精液、、

蓮はぐったりしている様子で、顔を上げた。


深澤照
深澤照
ん、!
深澤蓮
深澤蓮
ひかにぃ、、、?
かにぃ、、!!
深澤照
深澤照
蓮っ、!!
深澤蓮
深澤蓮
ふぇぇん、泣

色んな感情が溢れ出したからか、声をあげて泣き出した蓮。

滅多に泣くことがないから、相当怖くて辛くてどうしようもなかったんじゃないかな、、


深澤照
深澤照
とりあえず生きててよかった、、
体、気持ち悪いだろうし、一回拭いてもいい、?
深澤蓮
深澤蓮
コクッ、

俺は警察の方からもらったティッシュや使い捨てタオルで蓮の体を拭いた。

そして服を着せて、そのまま病院に搬送するために救急車に乗る時、


深澤蓮
深澤蓮
ほくと、、きょ、へ、

って言った。

深澤照
深澤照
来てくれてるよ、
…会いたい、?
深澤蓮
深澤蓮
ぁぃたぃ、

俺は規制線の外にいる恭平と北斗を呼び出した。





松村北斗
松村北斗
蓮っ、、!!
深澤蓮
深澤蓮
ほくとっ、、
高橋恭平
高橋恭平
よぉ頑張ったなぁ、
深澤蓮
深澤蓮
きょへっ、、泣
深澤蓮
深澤蓮
…きゅーきゅーしゃ、のってっ、グスッ、
高橋恭平
高橋恭平
蓮がいいなら、どこにでも着いて行くで?
松村北斗
松村北斗
ほら、気持ち悪いでしょ?
早く乗って、病院行こうね、
深澤蓮
深澤蓮
ぅん、


こうして蓮は、2人に支えられながら救急車で運ばれた。














病院に着いて、検査が終わるのを待つこと1時間、、

その間には辰哉も病院に着いて、何もないことを祈るのみだった。

お医者さん
お待たせしました。













お医者さん
体に異常はありませんでした。
…ただ、、“男性”にすごく恐怖心を持っているようです、
私も近づけませんでした、






お医者さん
看護師の話を聞く限り、、
家族、それから恭平くんと北斗くんは大丈夫とのことだったのですが、、







お医者さん
こればっかりは薬では治りません、
周りのサポートが必要です。












深澤照
深澤照
絶対に蓮を守り続けます。


これが俺の答えだった。

「守る」以外の選択肢なんてない。














しばらく眠っていた蓮の目が覚めた。

北斗と恭平はずっとずっと蓮の横につきっきりで。

蓮もいい友達を持ったなぁ、なんて考える。


深澤蓮
深澤蓮
ん、?
ほくと、きょへ、ひかに、たつに、
深澤辰哉
深澤辰哉
そうだよ。
蓮、本当によく頑張ったね。
深澤蓮
深澤蓮
んっ、泣
深澤照
深澤照
お医者さん、目が覚めたら帰っていいよって言ってくれたんだけど、今日は入院する?
それとも帰る?
深澤蓮
深澤蓮
かえる、、


時計は17時を指していた。

女性の看護師さんを呼んで、帰る準備を手伝ってもらった。













松村北斗
松村北斗
…じゃあな!
いつでも電話しろよ?
高橋恭平
高橋恭平
え?今日じゃあかん?
深澤蓮
深澤蓮
ぃぃょ、
高橋恭平
高橋恭平
ほんまー?!
じゃあ待っとるわ!
深澤蓮
深澤蓮
んふっ、笑
松村北斗
松村北斗
じゃーね!!
深澤蓮
深澤蓮
ぁりがと、
深澤照
深澤照
ありがとうね、
松村北斗
松村北斗
とんでもないです!
蓮が元気なのが1番なんで!
深澤辰哉
深澤辰哉
助かったよ、また落ち着いたら家にでも遊びに来てよ!
高橋恭平
高橋恭平
いいんすか?!
絶対行きます!!
深澤照
深澤照
めっちゃ乗り気じゃん笑
高橋恭平
高橋恭平
そりゃそうですよ!
イケメン蓮の家行けるとか最高すぎひん?
なあ北斗!
松村北斗
松村北斗
…間違い無いっすね、笑
深澤蓮
深澤蓮
ぁんまりイケメンとかぃわないでよ、笑
高橋恭平
高橋恭平
ふはは笑
ごめんごめん笑
てなわけで俺らは帰るな!
松村北斗
松村北斗
じゃあね!!
深澤蓮
深澤蓮
…ばいばい、


2人と別れるのが名残惜しそうに遠い目で見つめる蓮、笑

あの2人がいなかったらどんよりした空気、誰も救えなかっただろうな、、







家に帰った蓮は、シャワーを浴びた後すぐに眠りについた。


深澤蓮
深澤蓮
んっ、、、


なんて魘されちゃうこともしばしば、

ゆっくり、蓮のペースで落ち着けていけたらいいな。








だいぶ長くなりましたが誘拐編終了です!

今日は手がよく進んだので2日連続投稿です🤟





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