第5話

第04話 オーガの里
262
2024/02/24 00:59
アンケート結果は………
なので拾われたことにして正真正銘オーガの里へ(⋆ᵕᴗᵕ⋆).+*





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あなた・ムーン
…うん、拾われたことに…する!
翡翠ひすい
…承知いたしました
あなた・ムーン
…否定しないの?
翡翠ひすい
ななななんとあるまじしこと…!
ちょっとこの人の情緒大丈夫か?
翡翠ひすい
主様の決めたことが絶対ですから!
あなた・ムーン
あ、あはは…

ついひきつった笑顔をしてしまう。

これ…本心じゃないん…でしょ?
なんというか…罪悪感が……
ゲッカ・ムーン
《大丈夫だってー、嫌なら効かないし》
えっ、そうなの……?!
ゲッカ・ムーン
《うんうん~♪
じゃ、後はがんばれ~》
え、月華……?
……おーい月華?


まじかよ…
聞こえてなさそう……。



何をすればいいかわからないけど頑張るかぁ……
あなた・ムーン
あーっと…じゃ、じゃあ翡翠の事は…なんと?
翡翠ひすい
…なんとでも
あなた・ムーン
えーっと…じゃあ「翡翠兄さん」?
翡翠ひすい
ゴフッ
突然、翡翠がふきだす。

…なにか滑った?
それともツボった?
翡翠ひすい
…御意
そういい、スタスタと前を歩く翡翠…兄さん。



え、ちょっと…なんだったの、さっきの!?
あなた・ムーン
ちょっ……





。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。





翡翠ひすい
…ただいま戻りました
オーガの若
みどり!また俺と組めるか?…って、翠?
あ…名付けのことは言えないから…どうしよう……
里に入って早々気づかれてるし!!
翡翠ひすい
…若、今の私は「翡翠ひすい」の名を持ちます
…………………………言っちゃったよ!!!

拾われたんじゃないの?!
オーガの若
…え?
翡翠ひすい
私が九死に一生を得たのはあちらのお方のおかげです
おぉおい!!!
オーガの若
そ、そうなのか…!
けど……翠…ひすいにしては……………
納得したよこの子…

…ん?
なんだその間?
なにかやらかした…?





ドッドッドドッドッ…。







オーガの若
なんで敬語なんだ?
…まぎらわしッ
翡翠ひすい
…確かに私はあのお方に救われた
救ってませんッ
翡翠ひすい
けれど、あのお方もまた私に助けを求めた
なんかちょっと嫌な予感が~……
翡翠ひすい
だからあのお方は新たな「妹」とした!!
おおおおおい!!
拾われたこととは?!
オーガの若
…じゃあ俺の妹でもあるんだな!
あなた・ムーン
なんでッッ
オーガの若
あ、やっと喋った!
オーガの若
ひすいは俺の「兄」だからな!
あー、なるほどねぇーー。

緑と赤か~…
親どうなってんのさ。
オーガの若
…まあ血は繋がってないけどな
なんか暗いッッ
オーガの若
…あ
オーガの若
俺のことは「兄」でも「若」でも好きに呼べ
オーガの若
お前は……妹姫…様?
なんでそんなに様をつけたがるッッ!!
オーガの若
嫌そうな顔だな…じゃあ妹姫だな!
…じゃあって何だよ
最高かよ!!
ゲッカ・ムーン
《オタクってるね~》
オタクってるって何ですかね…
ゲッカ・ムーン
《まーまー気にしない!
あ、その子、この里の長の子供ってことだけ!じゃ!》
…………………………ゑ???
オーガの若
あっ、父上に報告しなければ!
少し待ってろ!
あなた・ムーン
あーっと…行っちゃった…
翡翠ひすい
翡翠ひすい
妹は嫌でしょうか?
顔面偏差値億越えの翡翠がずいっと近寄って聞く。
あなた・ムーン
い、いやではないですケド…
翡翠ひすい
御意
なんの御意ですかぁ…








気まずい空気だった中、後ろから声がかかる。
オーガの長
そなたが息子を救ってくれたものか?
あなた・ムーン
あっはい…
オーガの長
我が息子を救ってくれたこと…礼を言う
いやいやいやこちらが礼を言う側だけど…
あなた・ムーン
い、いえ…そんな礼をされるほど…
オーガの長
…謙虚なのだな
事実だし…
オーガの長
無論、そなたを「娘」として受け入れる
あなた・ムーン
あ、あー…ありがとうございます…?
オーガの長
何故目をそらす
あなた・ムーン
ははは…
オーガの長
それと…背格好的に姉の娘だ
あなた・ムーン
オーガの姫
あっ…はじめまして…
長らしき人?オーガ?の後ろから可愛らしい少女が出てくる。

可愛い…
にしても美人……
あなた・ムーン
はじめまして…姫様
長の娘だし姫であってるよな…

長って言われてないけど…
オーガの姫
ふふ…
よろしくね
あなた・ムーン
お姉様ッッ
オーガの若
あ、父上が先についてる!
俺もよろしくだ!
あなた・ムーン
よろしくお願いします、お兄様
敬語で悔いなし!
ゲッカ・ムーン
《絶対違うでしょ…》
オーガの長
フッ…今日からお前は「姫」だ
あなた・ムーン
…は、はい…!
ゲッカ・ムーン
《……》
翡翠ひすい
……









私はこの日から、「姫」として生きていった。


















そしてある日、この里に1人の魔人が現れる。
??
おいお前ら!名前は欲しくないか!?
オーガの若
何だ?お前
オーガの姫
入りません!
あなた・ムーン
名前はきちんと尊敬できる人から
もらいたいのだけれど?
??
なっ…じゃあそこのお前は!?
翡翠ひすい
ふん、すでに名を持っているわ
??
はぁ…?
じゃああっちは!?
オーガの長
いらんな、恥というものがないのか
突然押し入るようにしてきた魔人は、
里の皆に名はいらないか、と聞いて回った。

勿論、皆断っている。
理由は様々だが、多分魔人が
それほど強くないし、弱い種族でもない事だ。
??
覚悟してろッッ!!
そう怒りながら魔人はずんずん立ち去って行った。

なんだったのだろうか。
関係無い…この里は、私のために利用しているのだから…。
けれど、胸騒ぎがする。
ゲッカ・ムーン
《…》
オーガの若
何だったんだアイツ…
あなた・ムーン
分からない…
オーガの長
…この件のことは気にするな、忘れてろ




















そして翌日、敵襲があった。
オーガの長
逃げろ!!!
この里で、一番強いのは私なのに。
普段は実力を隠してるけど、私が…利用してる里を襲うのは許せない。

……………………今、なんて思った?
利用している?
私が…?
…いやいや、ない。
利用はしてない。
世話に、なってるだけ。


………本当にそうだろうか?

いや、今は自分を疑ってるときじゃない。
助けないと、とにかく。
あなた・ムーン
フーッフーッ…
オーガの若
………行くぞ!
オーガの姫
っ……はい!
ザッ…と敵に立ち向かおうとしたその時、
若と姫が私をもって逃げ出した。
あなた・ムーン
ちょっ…私は戦える!
オーガの若
いや、駄目だ!
逃げるんだ…とにかく逃げるんだ…!
オーガの姫
えぇ…!!
……勿論私がこんなことであきらめるわけじゃない。




森を走っている若たちは、
ずりずりと下に落ちている私に気づくことなく
走り続けた。










するっ。
走るのに夢中になっている内に、私は抜け出した。

そして、強いオーラのする基へ向かった。
あなた・ムーン
ハァ…ハァッ……
けれど、後ろから里に来ていた魔人が襲ってきた。
??
クククッ…
お前は見込みがある、待てぇええ!!!
あなた・ムーン
ハァ…ハァッ……
ダダダダダ…
いつまでも、鬼ごっこが続いている。

だめだ…
このままじゃ、私の体力が続かない。
相手は…浮いているのだろうか。


魔力切れの前に、私が…捕まる。
駄目だ…駄目だ…
??
ククククッ………
あなた・ムーン
ハァ…ハァッ……
??
諦めて降参しろぉおおおお!!!!
あなた・ムーン
ふッ…く"ッ
急に魔人がスピードを上げ、
後ろから倒れるように抑えられる。


…やばいやばいやばいやばいやばいやばい。
このままじゃ…死ぬ。
??
はぁ…クレイマン様に
預けるまでおとなしくしてろ。
あなた・ムーン
ぐぇっ…
魔人が私の上に腰掛ける。
重い。
いつもなら耐えられた。
…けれど、今は体力がもう…ない。









ドシンッ…。
私はそこで、気絶した。















あなた・ムーン
・・・・・・・・・・・・・・・!
ハァァッッッッッッと高速で息を吸うように目が覚めた。
目の前には、白い服の…誰かが立っていた。
??
目覚めたか…あなた
あなた・ムーン
…?!
私の名前を……
どうして!?
??
お前は今日から私の部下てごま
あなた・ムーン
…ぁ
視界がくらくらし始める。
ゲッカ・ムーン
《ねぇあなた…頑張ればこいつ、倒せるけど…
多分力の使い過ぎで何日か動けなくなるよ》
月華……
話せるんだ…
ゲッカ・ムーン
《そんな暇はない…
このまま対抗しないと、
多分…部下になって強い人に救われる》
ゲッカ・ムーン
《…抵抗したら、拾われるかはわからない》
ゲッカ・ムーン
《どうするの、あなた?》










ああああ…
早く、早く決めないと…!!


















          沢山の投票ありがとうございました✨










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