第3話

21
2024/11/13 07:11 更新
アル
アル
はぁ






と、白い煙を吐く。







そして、細い紙巻きをまた唇に当てる。






息を吸う。






独特の苦味があった。






何度吸っても慣れないこの感じ。






同時に、快楽がアルの体を襲った。






こうやって煙草に依存していくんだな。






アルは感心した。







アル
アル
早く死んじゃえばいいのに。






ルナの前でも言ったよな、とアルは思う。






でも、本心なのだ。






もう、死ぬ準備なんてとっくにできている。






それなのにさ






体はまだ、死のうとしていない。






生きるのを諦めていない…?






早く、






もっと、






死へ近づきたい。






現実から逃げたい。











アル
アル
……生きていたいよ














え?






アルは戸惑った。






自分は今、なんて……?






「生きたい」と、言ったのか?






気づけば言っていた言葉だった。






体は、






本能は、









生きたがってる。









『生きていたくない』






その感情を不適切とし、排除するように。






生きたくないと思う心に逆らって、体は生き続けようとしてるのを感じる。






でも、ふざけるんじゃない。






いつまで、生き続ければいいんだ。





こんな地獄、あとどれだけ耐えればいいんだ。






もう、この病気は治らない。






そうなんだろ?






なら、とっとと終わっちゃえ













何て思いながら、アルは煙草を吸い続けた。







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