第55話

48話 終わりを迎えた世界
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2025/04/27 11:00 更新
雨戯双
雨戯双
…どういう意味…ですか
シアン・ルベウス
シアン・ルベウス
…もしかして…弱点が…
イト
イト
…弱点なんて…!付かせない…!
イト
イト
僕は…!我は…こんな所で…
イト
イト
絶望を終わらせる訳には行けないんだよ…!!
幽冥 理仁
幽冥 理仁
…絶望は終わらせるべきなんすよ
幽冥 理仁
幽冥 理仁
…アンタらのせいで……どんどん仲間が死んで行った
如月美宵
如月美宵
だから…死んで償なってよ…!
ヴァリー・ベレッチェリュアー
ヴァリー・ベレッチェリュアー
…早く地獄に落ちてもらえますか?
朝霧 結菜
朝霧 結菜
…此奴を殺せば…全てが終わる……もう化け物は作り出されない…
イト
イト
待て…!我を殺しても…終わらない…!
イト
イト
本当の黒幕は───
朝霧 結菜
朝霧 結菜
…五月蝿いんだけど…喋らないで
鈴華
鈴華
…雨戯。…此奴を殺すにはお前の異能が相応しい。
鈴華
鈴華
…頼めるか?
雨戯双
雨戯双
…はい!
雨戯双
雨戯双
出てきて下さい…!一寸法師…
一寸法師が現れ、小柄な体格ながらも彼の弱点に向かいどんどん進む。
シアン・ルベウス
シアン・ルベウス
…終わりだね
ヴァリー・ベレッチェリュアー
ヴァリー・ベレッチェリュアー
…そうですわね…
イト
イト
辞めろ…!
イト
イト
お前らは真実をまだ知らな───
ぐちゅっ、と嫌な音を立ててイトの右目が一寸法師によって突き刺される。

イトは大きく痙攣する。
イト
イト
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!?
悲鳴をあげ、彼はのたうち回る。
そしてあっ、という間に灰になり…服だけが残った。
幽冥 理仁
幽冥 理仁
…終わった…
如月美宵
如月美宵
終わったんだよね…?私達、勝ったんだよね…?
鈴華
鈴華
…嗚呼。我らの勝利だ
鈴華
鈴華
…もう、彼奴はな。戻ってこない
朝霧 結菜
朝霧 結菜
やった…良かった…
雨戯双
雨戯双
よ、良かったです…良かった…
鈴華
鈴華
…泣くな……
如月美宵
如月美宵
良かった…良かったよぉ…終わったんだよ…やっと、やっと…
ヴァリー・ベレッチェリュアー
ヴァリー・ベレッチェリュアー
泣かないでください…美宵さん…私まで…
女子陣はお互い抱き合いながら泣いていた。傷まみれでも。
幽冥 理仁
幽冥 理仁
……見てるかよ、おっさん
雨戯双
雨戯双
…きっと、見てると思いますよ…僕は
幽冥 理仁
幽冥 理仁
……ふっ、そう…っすよね
「勝利」を噛み締めていた隊員達は気が付かなかった。

?????
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………
?????
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……貴方の意思は私が必ず…
そう言い、謎の少女は灰まみれの服を漁り謎のUSBメモリーを持つと直ぐにその場から姿を消した。
ぐっ、と彼女は彼を優しく抱き締めていた。
少しでも長く居れるように。
七海律
七海律
……お、わったんか…?
西行寺 天音
西行寺 天音
『…うん、終わった。…全部終わったんだ』
西行寺 天音
西行寺 天音
『…もう、化け物達は居ない、創り出されない。』
西行寺 天音
西行寺 天音
『創り出せる奴が死んだから……もう、大丈夫なんだ』
七海律
七海律
…そうか…よかったわ……
七海律
七海律
………おらんくなった世界で…天音と一緒に…生きたかったなぁ…
西行寺 天音
西行寺 天音
『…辞めてよ……そんなのもう死んじゃう…みたいじゃん』
西行寺 天音
西行寺 天音
『…ボク、やっと分かったんだ……スキって感情…』
西行寺 天音
西行寺 天音
『ボク、律君のこと…ちゃんと好きって分かったんだ』
西行寺 天音
西行寺 天音
『なんでもっと…早く分からなかったんだろ…』
七海律
七海律
…よかった、最期にいいもん…聞けたわ
七海律
七海律
……ちゃんとあっちでも見とるわ
西行寺 天音
西行寺 天音
『…うん、約束だよ…ボクも、いつか…そっちに行くから』
西行寺 天音
西行寺 天音
『…大好きだよ』
七海律
七海律
……おれもや
最初で最期のキスは、優しく、柔らかいものだった。
檸檬の味とか聞くけど、そんなのは出鱈目で。ただ彼のいい香りに包まれた。

…そのまま…彼はもう目を覚ますことは無かったんだ
西行寺 天音
西行寺 天音
『…おやすみなさい。律くん』
西行寺 天音
西行寺 天音
『……ボク、ボクね、ほんとに君と逢えて良かったんだよ……ありがとう…』
西行寺 天音
西行寺 天音
『…ぼくを…救ってくれて……ありがとう…』
暫くボクはそこから動けなくて。
ここで泣くしか無かった。
また、視界が歪む。
鈴華
鈴華
ッ…また、ここか
鈴華
鈴華
…皆いるな?
シアン・ルベウス
シアン・ルベウス
うん、全員いる。
朝霧 結菜
朝霧 結菜
勿論だよ…
雨戯双
雨戯双
これから…この組織はどうなるんですか?
鈴華
鈴華
…もう闘う必要は無い。……よって













鈴華
鈴華
この組織を明日「解散」とする。
幽冥 理仁
幽冥 理仁
解散…っすか
如月美宵
如月美宵
まあ…そうだもんね
朝霧 結菜
朝霧 結菜
…他の人で重傷の人とか…昏睡の人はどうするの?
鈴華
鈴華
…大きな病院に移させる。
鈴華
鈴華
とりあえず…みな、怪我の手当やらしよう
次の日
ヴァリー・ベレッチェリュアー
ヴァリー・ベレッチェリュアー
皆様…お元気で
如月美宵
如月美宵
ヴァリーちゃんもね。…また何処かで
西行寺 天音
西行寺 天音
『…またね、皆』
幽冥 理仁
幽冥 理仁
…はぁ…彼奴の分まで生きてやるか…
雨戯双
雨戯双
ふふ…なんだかんだ仲良かったんじゃないんですか?
幽冥 理仁
幽冥 理仁
…まあ。俺は…彼奴の事今はもう…その…尊敬してるっす
鈴華
鈴華
我は一旦魔界に帰る。…フランの墓をあちらで建てるよ
鈴華
鈴華
…元気でな、楽しかったよ
朝霧 結菜
朝霧 結菜
…じゃあ…行くね
如月美宵
如月美宵
うん、またね…身体に気をつけて
それぞれ別の方向へと歩いていく。

何人もの死を乗り越え、ここまで生き、何度も死闘を乗り越えてきた。
ここで過ごした日々は決して「無駄」じゃない。

勇敢に歩くその姿は「戦士」そのものだった。

離れても、ずっと仲間なのだ。「絆」で結ばれている。
西行寺 天音
西行寺 天音
『…戦いは終わったよ』
西行寺 天音
西行寺 天音
『…さようなら、アジト』
最後にすっきりとした顔で彼女はそう告げ、何処かへと歩いて行った。
「異能の戦士たち 変わりゆく世界で」 〜完〜

あとがき▶︎▶︎▶︎

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